2013 Fiscal Year Research-status Report
プロテオミクスによる大脳白質病変の新たな危険因子の探求
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24590909
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Research Institution | National Hospital Organization, Hizen Psychiatric Center |
Principal Investigator |
高島 由紀 独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター(臨床研究部), その他部局等, 研究員 (70576404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八尾 博史 独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター(臨床研究部), その他部局等, その他 (20265010)
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Keywords | 大脳白質病変 / プロテオマイナー / プロテインチップ / 健診 |
Research Abstract |
平成25年度は、新しい技法であるProteoMinor法の有効性をみるため1回目の実験(W1)では、従来通りに血清サンプルを直接プロテインチップによる解析(SELDI-TOF-MS)にかける群と、ProteoMinor法を使用したあとにSELDI-TOF-MSを行う群に分けて実験を行った。結果、ProteoMinor法を使用した群のほうが有意なピークを認めるとわかった。 2回目(W2)、3回目(W3)の実験は、同じサンプルを用いてProteoMinor法の再現性をみた。W3までは複数の血清を混合してProteoMinorにかけていたが4回目の実験(W4)では、血清を個別にProteoMinor法にかけて結果を比較した。プロテインチップによる解析(SELDI-TOF-MS)の条件(pH)を変えて実験を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験経過:W1 H24年10月 W群 8例, C群 8例。コントロール群は平均年齢70.3±7.0歳、男性:女性2:6、高血圧5例であった。白質病変群は、Fazekas分類grade2-3、平均年齢70.4±7.1歳、男性:女性2:6、高血圧6例だった。8例づつプールしたものをSELDIへ, および8例づつプールしたものをProteoMinerからSELDIへかけた。プロテインチップの条件は、CM10, pH 4とした。結果: 直接SELDIへかけた群では特異的なピークは無く、またW群C群の差がみられなかった。ProteoMinerにかけたものはバラつきが多くピークが見られなかった。W2 H25年1月 W群 12例, C群 12例。コントロール群は平均年齢69.0±6.8歳、男性:女性2:10、高血圧9例であった。白質病変群は、Fazekas分類grade2-3、平均年齢69.3±6.4歳、男性:女性2:10、高血圧9例だった。12例プールしたものをProteoMinerからSELDIへかけた。プロテインチップの条件は、CM10, pH 4とした。:結果1(R1)。もう一群は12例プールしたものをSELDIへと2通りの実験を行った。 結果(R1)ではW群C群間で差が見られた。ProteoMinerにかけない群では特異的なピークは無く、またW群C群の差がみられなかった。W3 同じ実験によりProteoMinerの再現性をみる目的で行った。H25年3月 W群 12例, C群 12例(W2と同じサンプル 条件:CM10, pH 4) 12例プールしたものをProteoMinerからSELDIへかけた。:結果2(R2) R1とR2で再現性が見られた。(F3,6437, 6634, F1, 4186)W4 H25年7月 W群 10例, C群10例 (W3から男性を除く。 条件:CM10, pH 4)10例をプールせず、個別にProteoMinerからSELDIへ :結果3(R3) 結果:R2で認められたW群,C群に差のあるピーク(F3,6437, 6634, F1, 4186)は今回得られた差のあるピーク(p<0.05) (分子量3888.6Da, 37957.4Da, 40079.7da )とは一致しなかった。 。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の予定 プロテインチップによる解析(SELDI-TOF-MS)の条件(陰イオン陽イオン、pHなど)を変えて実験を進める。再現性があり、かつW群,C群に有意な差のあるピークが得られれば、2つの内部標準雄により目的とするピークを挟み込み、より正確な分子量をもとめる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、健診を20回予定し、予算を計上していたが、健診応募者が62名と少なく、健診回数が16回であった。そのため、人件費(1日12800円、4回分で51200)と飲食費(1日1800円程度、40人分で12000円)の減額となった。また、切手代も少なかった。 26年度は、健診応募者を増やす(リクルート活動)。またタンパク同定の外注の費用に使用したいと考えている。
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