2014 Fiscal Year Research-status Report
胃腸上皮化生粘膜と胃癌におけるmicroRNAの発現
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24590926
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
武藤 弘行 自治医科大学, 医学部, 教授 (50322392)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
microRNAによる転写後の遺伝子発現制御が注目されている。癌抑制遺伝子や癌遺伝子の転写後発現調節にもmicroRNAの関与が報告されている。分化型胃癌とその前癌病変である腸上皮化生粘膜におけるmicroRNAの発現の変化を明らかにすることは発癌メカニズムの解明に加え、診断・治療においても重要な意義をもつ。われわれが作製した腸上皮化生のモデル動物であるCdx2トランスジェニックマウスの腸上皮化生粘膜と胃癌におけるmicroRNAの発現プロファイリングをマイクロアレイ解析ですでに行い、有意に増減しているmicroRNAを明らかにしている。増減の明らかになったmicroRNAの観点から、腸上皮化生から発癌への関係を明らかにすることを研究目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Cdx2トランスジェニックマウスの腸上皮化生粘膜と胃癌におけるmicroRNAの発現プロファイリングをマイクロアレイ解析で行った。このマイクロアレイの結果をもとに発癌との関係のあるmiR-21、miR-137、miR-145に着目した。ヒトとCdx2トランスジェニックマウスの腸上皮化生粘膜と腫瘍におけるmiR-21、miR-137、miR-145の増減を定量的PCRで明らかにした。そして、それぞれのmicroRNAの標的遺伝子と考えられているPTEN、OCT4、EFFR、cMycの発現およびmicroRNAのgain-of-functionとloss-of-functionの影響を明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
胃細胞株を用いmicroRNAの増減による遺伝子変化をマイクロアレイにより網羅的に解析する。その結果をもとにmicroRNAを増減することにより特異的メッセンジャーRNAをくることによる進行胃癌の治療へと結びつけていく。
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Causes of Carryover |
研究の一部が未実行で、そのための費用を次年度に繰り越しました。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度の未実行の実験を含めて、今年度の計画を遂行する予定です。
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