2014 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌腹膜播種における間葉系幹細胞のホーミング分子機構とips gene発現の解析
Project/Area Number |
24590928
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
二神 生爾 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50247011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 長逸 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30196092)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 胃癌幹細胞 / CD133陽性細胞 / CD44陽性細胞 / 腹膜播種 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、消化器癌、とくに胃癌の癌幹細胞の発現様式と発現のメカニズムの一端を解明することで、化学療法抵抗性の胃癌症例、なかでも胃癌細胞の腹膜播種を認めている患者への治療戦略の一助となるべく計画したものである。具体的には、胃癌患者の癌組織や腹水中の細胞の評価、胃癌細胞のcell-lineを用いて検討したものである。 胃癌組織内および腹膜転移を来した患者において、癌幹細胞のマーカーである、CD133陽性細胞、CD44陽性細胞の発現状態を検討した。まず、胃癌組織の分化程度とCD44陽性細胞との間には、比較的低分化の癌組織には、これらCD44陽性細胞が発現していることが確認された。分化度の高い腸型胃癌においては、CD133陽性細胞もしくは、CD44陽性細胞ともに発現している割合は極めて低かった。 また、両マーカーは共発現していることが、確認された。さらに、胃癌の腹膜播種している患者の腹水の細胞を分離し詳細に検討したところ、CD133およびCD44陽性細胞がある一定の割合で存在していることが判明した。 我々が検討した患者数は、必ずしも十分でないかもしれないが、ほぼ一定の割合で、腹水中に癌幹細胞が存在していると推測された。さらに、各種サイトカインによる刺激により、癌幹細胞の遊走能を検討したところ、ある種のサイトカインに特異的に遊走することが、中和抗体を用いた検討で確認された。
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Research Products
(8 results)