2012 Fiscal Year Research-status Report
肝癌、膵癌における核内受容体と小胞体ストレスの相互作用に関する研究
Project/Area Number |
24590955
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
神田 達郎 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20345002)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 小胞体ストレス / アンドロジェンレセプター / 肝細胞癌 / 自然免疫 / 膵癌 / アポトーシス |
Research Abstract |
【目的】肝癌, 膵癌における小胞体(ER)ストレスおよびアンドロジェンレセプター(AR)シグナリングの相互作用の分子メカニズムを解明し, 発癌, 進展における役割を明らかにする.また肝細胞自然免疫がERストレスおよびPARP切断に与える影響を検討する.【方法】1) Stat3およびARをknock-downした肝細胞を得るために, short hairpin RNA発 vectors psh-Stat3, psh-AR, psh-control(コントロールvector)をHepG2に遺伝子導入する. Stat3, ARの発現およびERストレス関連分子の発現をreal-time RT-PCRおよびWestern blottingにて確認する. 2) Thapsigarin (Tg)によりERストレスの誘導を行なう. 3) HCV JFH1の感染によるERストレスの誘導を行なう. 4) LPS投与によるGRP78誘導, PARP切断をはじめとする肝細胞アポトーシスに与える影響を検討する.【成績】1) HepG2-sh-control, HepG2-sh-Stat3, HepG2-sh-ARを作成した. HepG2-sh-ARではERストレス関連分子の発現が低下していた. 2) HepG2-sh-ARではTgによるERストレス誘導も低下していた. 3) Huh7にHCV JFH1を感染させるとGRP78をはじめとするERストレス関連分子の発現低下がみられた.4) LPSによりGRP78をはじめとするUnfolded protein response (UPR)の低下がみられ, PARP切断がみられた.またGRP78の強制発現により改善した.【結論】UPRは自然免疫による肝細胞障害に重要な役割を果たしている. またARシグナル伝達がUPRに影響を及ぼしている可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
英文論文1本in pressの状態である. Jiang X, Kanda T, et al. Lipopolysaccharide blocks induction of unfolded protein response in human hepatoma cell lines. Immunol Lett (in press).
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Strategy for Future Research Activity |
今後は肝炎ウイルス感染肝細胞および膵臓癌細胞でも同様の検討を行なう予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
「該当なし」
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