2014 Fiscal Year Annual Research Report
網羅的ペプチドミクスによるNASHの病態解析と分子標的の探索
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24590969
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
山本 憲彦 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (60501963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 和史 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (60378370)
白木 克哉 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90263003)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 質量分析 / NASH / iTRAQ ラベル法 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は急増している。NAFLDの一部は非アルコール性脂肪肝炎(NASH)であり、肝硬変、肝がんへの進展の可能性がある。NASHとSSの区別は肝生検が標準法であるが、合併症のリスクも高いためNASHを診断できる新規バイオマーカーの開発が待たれる。そこで本研究では、血液中、組織中ペプチドミクス解析により、新たなNASH進展の責任分子を探索し、最終的に病態進行の責任分子、分子標的を探索し臨床応用することを目的とした。方法は、主にiTRAQ法を用いて行った。各検体に含まれるすべてのペプチドをそれぞれ異なるiTRAQ reagentでラベルし、質量分析により各ペプチドのそれぞれの検体における発現比率を測定し、NASHにおいて疾患特異的に増加しているペプチドを探索するものである。まずAST/ALT正常慢性肝炎患者にペプチドX濃度が上昇していることを確認した。また、このペプチドXは、Matteoni分類における脂肪肝の組織学的分類において、正常 VS type1(P<0.001)、正常 VS type2(p<0.001)、正常 VS type3+4(P<0.001)と有意差を持って脂肪肝患者で上昇していたが、type 1、2 VS type 3+4では有意差を認めなかった。ペプチドYにおいては、type1→type3+4と進行するに従って増加し、ペプチドZはtype2で低下、ペプチドAはtype2及びtype 3+4で増加、ペプチドBはtype 3+4で増加していた。またペプチドCは、type2と比較して有意にtype3+4で増加(p=4.2558E-3)しており、NASHとsimple steatosisの鑑別に有用であると考えられた。
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