2013 Fiscal Year Research-status Report
膵癌根治を目指した人工膵癌幹細胞株の作製とマイクロRNAによる制御
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24591022
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Research Institution | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
Principal Investigator |
佐藤 賢一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 部長 (10282055)
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Keywords | 膵癌 / 人工癌幹細胞 / EMT |
Research Abstract |
癌幹細胞としての性質にEMTやWarburg効果が関与することに着目し、膵癌幹細胞を標的とした画期的な治療法を開発するために以下を計画した;1) 正常膵管細胞にEMT関連遺伝子とWarburg効果誘導遺伝子を癌化関連遺伝子とともに導入することで人工膵癌幹細胞を作成し; 2)癌幹細胞の個々の性質をコントロールしている分子を同定し性質の異なった人工癌幹細胞を作製する;3) その癌幹細胞で特異的に発現するmicroRNAと細胞表面タンパクを同定し、 micro RNA制御による膵癌幹細胞に対する治療効果を遺伝子改変膵癌マウス上で確認する; 4)さらに同定した細胞表面タンパクが普遍的な膵癌幹細胞マーカーと成り得るかを検討する。正常膵管細胞株にK-ras遺伝子を導入し正常膵癌細胞を作製し、正常膵管細胞との違いをメタボローム解析にて検討した。その結果、K-ras遺伝子の導入によって解糖系が亢進することが判明した。また、膵管内腫瘍と膵癌から抽出したtotal RNAを用いてmicroRNAarrayを行いその発言プロファイルを比較した。その結果、膵癌においてmiR126の発現低下とmiR197の発現上昇がみられていた。これらmicroRNAは膵癌におけるEMT誘導に関連していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
人工膵癌細胞とWarburg効果との関連を解明し、EMT関連microRNAを同定できた。
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Strategy for Future Research Activity |
網羅的遺伝子検索と癌幹細胞としての性質確認のための各種試薬、免疫不全マウスが必要となる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
遺伝子導入に関して主要な癌遺伝子数種類のみ終了しているが、計画している遺伝子数より少ないことによる。 頻回の遺伝子導入や網羅的遺伝子解析、メタボローム解析が必要となる。
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[Journal Article] Enhanced expression of long non-coding RNA HOTAIR is associated with the development of gastric cancer.2013
Author(s)
Endo H, Shiroki T, Nakagawa T, Yokoyama M, Tamai K, Yamanami H, Fujiya T, Sato I, Yamaguchi K, Tanaka N, Iijima K, Shimosegawa T, Sugamura K, Satoh K.
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: 8
Pages: e77070
DOI
Peer Reviewed
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