2014 Fiscal Year Annual Research Report
大動脈狭窄症の発症と進展におけるミッドカインの役割
Project/Area Number |
24591045
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
林 秀晴 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50135258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 洋 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (30293632)
早乙女 雅夫 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (70509512)
加藤 秀樹 浜松医科大学, 医学部, 助教 (80314029)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 大動脈弁 / ミッドカイン / 大動脈狭窄症 / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
大動脈弁狭窄症の手術検体から組織標本を作製し、HE染色、midkine免疫染色により、弁間質細胞(valve interstitial cell: VIC)内にmidkineが存在することを確認した。 昨年度はコントロールとして剖検症例の大動脈弁を用い組織標本を作製し、HE染色およびmidkineの免疫染色を施行したところ、剖検症例でもmidkineに染色される症例が多く確認された。このため大動脈弁狭窄症との関連について更なる検討が必要と考えられた。大動脈弁疾患を有さないのにmidkineが検出された剖検例の多くは癌や肺炎などの重傷感染症症例であり、midkineは種々の悪性腫瘍や感染症で発言が著しく更新することがしられている。そのため弁膜症以外の病態が関与している可能性が考えられた。また、midkineはヘパリン投与時には血液細胞に発現することが明らかとなり、大動脈弁の手術時には大量のヘパリンを投与することから、特に弁検体の表層部では血球由来のmidkineのcontaminationが疑われた。 そこで、手術検体においてmidkineのmRNAレベルでの発現を検討したが、手術検体の石灰化が著しく、手術検体からmRNAを抽出するための弁組織内の弁間質細胞(valve interstitial cell: VIC)密度が少ないため、midkineのmRNAを同定出来なかった。弁組織からのVIC由来のmRNA採取の効率化を、種々の方法で検討中である。 次に、VICの培養細胞を用いてin vitroの実験系でVICをカルシウム活性化溶液を用いて培養し、更にmidkineの添加によりVICから繊維芽細胞や骨芽細胞への分化を検討したが、midkineの有無で差を認めなかった。
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Research Products
(3 results)