2012 Fiscal Year Research-status Report
腹部大動脈瘤におけるCD44の分子病態制御機構の解明と新たな治療法の基礎確立
Project/Area Number |
24591053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
三好 亨 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70444651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 一文 岡山大学, 大学病院, 講師 (10335630)
米澤 朋子 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30304299)
吉田 賢司 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70532761)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 腹部大動脈瘤 / CD44 / 炎症性遺伝子 / 動脈硬化 / サイトカイン |
Research Abstract |
ヒト腹部大動脈瘤の人工血管置換術の際に得られた大動脈瘤組織全体を収集。組織はシート状に展開した後分割。各分割組織はHE染色ならびにEVG染色で観察し、ほぼ正常ゾーン、炎症ゾーン、無構造ゾーンに分類した。各ゾーンにおけるCD44、マクロファージ、リンバ球、マスト細胞を免疫組織学的に検討し、CD44発現細胞を調べると、マクロファージの集積とCD44の集積はかなり重複していることが分かった。 また、マトリックス分解酵素の発現は、炎症ゾーンで強く認められ、ほかのゾーンでは非常に低値であった。CD44の発言増加と、マトリックス分解酵素の発現増加には強い関連が認められた。 腹部動脈瘤モデル動物としては、ApoE欠損マウスにアンギオテンシンIIの持続皮下注を4週間行うモデルを使用した。表現系を詳細に検討するためCD44/ApoE二重欠損マウスを作成し、CD44/ApoE二重欠損マウスとApoE単独欠損マウスの両群間での大動脈瘤の進展や病変部での浸潤細胞、サイトカイン・マトリックス分解酵素の発現を検討し、免疫組織学的検討、リアルタイムPCR、ゼラチンザイモグラフィーも行った。CD44/ApoE二重欠損マウスではApoE単独欠損マウスに比較して、腹部大動脈瘤の進展は有意に抑制されていた。病変部へのマクロファージの浸潤ならびにマトリックス分解酵素の発言は、CD44/ApoE二重欠損マウスにおいて有意に抑制されていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CD44欠損マウス、ならびにApoE欠損マウスは既に当教室で維持しており、すぐに使用できる状況にあったため、CD44/ApoEの二重欠損マウスもすでに出来ており、さらに繁殖を行っているところである。人からのサンプルも数例集まってきており今後の解析に寄与すると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
CD44を標的とした生体分子イメージングならびにドラッグデリバリーシステムの基礎確立:最近、高分子ヒアルロン酸を表面にコートしたリポソームがCD44過剰発現細胞へのactive targetingに有用であるという報告がなされている。これを大動脈瘤の生体分子イメージングならびに薬物送達システムに応用する。また、リポソーム内に体外から検出できる蛍光物資を封入し、可視化を行う。リポソームの表面修飾は片山化学工業で行う。リポソームでうまくいかない場合は、ポリ乳酸・グリコール酸(PGLA)を検討する。 CD44関連の炎症性遺伝子に対する遺伝子治療の基礎的検討:ヒアルロン酸コートのCD44標的リポソームを用いて、マウス腹部大動脈瘤の進展抑制効果を検討し、その基盤を確立する。リポソーム内には様々な物質、薬物を封入できるが、本研究ではまずCD44を介した炎症性遺伝子に対するsiRNAを濃縮して封入する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
分子生物学実験用試薬、細胞培養試薬、生化学実験試薬等の消耗品及び実験動物購入を予定している。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Elevated serum adipocyte fatty acid-binding protein concentrations are independently associated with renal dysfunction in patients with stable angina pectoris.2012
Author(s)
Iwamoto M, Miyoshi T, Doi M, Takeda K, Kajiya M, Nosaka K, Nakamaya R, Hirohata S, Usui S, Kusachi S, Sakane K, Nakamura K, Ito H
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Journal Title
Cardiovasc Diabetol.
Volume: 11(1)
Pages: 26-26
DOI
Peer Reviewed
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