2013 Fiscal Year Research-status Report
持続性心房細動の機序の解析及び至適治療法についての検討
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24591061
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山部 浩茂 熊本大学, 医学部附属病院, 教授 (20419641)
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Keywords | 心房細動 |
Research Abstract |
持続性心房細動におけるcomplex fractionated atrial electrogram(CFAE)領域に対するカテーテルアブレーションがどのような機序で心房細動を停止させるのかについてEnSite3000 Non-contact mappingを用い検討した。肺静脈隔離後に左心房のマッピングを行い、残存するCFAE領域に対するアブレーション前後で左心房興奮を比較したところ、CFAEに対するspot状の通電がCFAE上で認められていたpivot興奮、興奮波の分裂と融合を抑制し心房細動を停止させることが明らかとなった。 心房細動を維持していると考えられるRotational reentryが近年報告されているように、一定の部位に存在するのかNon-contact mappingを用い、検討した。Rotational reentryは一定の部位にとどまらず発作性心房細動、持続性心房細動いずれにおいても左心房内をmeanderingして存在することが明らかとなった。 心房細動中に認められるHighest dominant frequencyを呈する部位が心房細動維持に関与しているかについて検討した結果、これらの部位は細動波の維持にはほとんど関与していないことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
持続性心房細動における細動維持のメカニズムが主にcomplex fractionated atrial electrogram(CFAE)領域におけるpivot興奮、興奮波の分裂と融合により構成されていることが明らかとなり、このCFAE領域に対する高周波通電が細動停止に有効であることが示された。また、Highest dominant frequencyを呈する部位は細動維持にはにはほとんど関与していないことが明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
持続性心房細動の維持に関与する肺静脈内での興奮伝播について詳しい解析を行う。また、Ganglionate Plexiの細動維持における役割を検討するために、細動中に肺静脈周囲のGanglionate Plexiに対する高頻度刺激を行い、刺激により肺静脈の興奮がどのように変化し、心房細動維持に影響するかについて検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
効率的に経費の執行ができたため。 本年度予定している心房細動におけるGanglionated plexiの役割についての検討に使用する。
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