2013 Fiscal Year Research-status Report
冠動脈プラーク内マクロファージ数がプラーク破裂に及ぼす影響についての検討
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24591068
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
田中 篤 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50458072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西口 毅 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (40549771)
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
前年に引き続き新規に発症した急性冠症候群(急性心筋梗塞、不安定狭心症)患者でPCIにて治療した患者を当該2施設(和歌山県立医科大学病院、社会保険紀南病院)にて登録した。2014年3月の時点で50症例の登録を終了している。昨年1年間の登録症例は15症例であった。前年と同様に責任病変をOCTで確認し、OCTの観察項目についてはその都度解析を行っている。当初プラークラプチャーの有無でグルーピングを行う予定であったが、それらの中に冠動脈解離の症例が一部あることを確認した。近年冠動脈解離は注目されている病態であり、OCTがその診断のゴールデンスタンダードと言われている。冠動脈解離患者の予後やその血清のマーカーについての検討を並行して行い、昨年のヨーロッパ心臓病学会や冠疾患学会にて発表している。 前年度に集まった症例の末梢血と冠動脈血の血漿を使用してMPOとMMP-9を測定した。途中経過ではあるが、この結果については本年度の心臓病学会やヨーロッパ心臓病学会にて発表を予定している。また2013年度のヨーロッパ心臓病学会、アメリカ心臓病学会、日本循環器学会にて当該分野のセッションに参加し意見交換を行った。Harvard Medical UniversityのTearney教授とは引き続き密に意見交換を行っている。 これらの中でFGF23(おもにリン代謝にかかわる分子)と心血管イベントについて新たな知見を得たため、同分子についても測定を行っている。この知見についても本年度のヨーロッパ心臓病学会に抄録を登録している。 今後も引き続き症例の登録を行い、最終的な解析ののちに英語論文として学術誌に投稿を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2013年10月より研究代表者(田中篤)が紀南病院から和歌山県立医科大学循環器内科に赴任した。そのためその後の紀南病院での症例の登録数は減少している。 研究分担者である西口毅医師は現在和歌山県立医大に勤務しており、今後は和歌山医大での登録が主になっていくものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところMMP-9とMPOに注目しているが、そのほか凍結血漿にて測定できる分子についても検討を追加している。 途中解析の結果を本年のヨーロッパ心臓病学会に抄録を応募している。今後も国内外の学会にて発表を行い、最終的に広く臨床医家を啓蒙するため英文および和文学術誌への投稿を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
OCTイメージワイヤーが当初予定よりも安価での購入が可能になった。 このため当初予定していたMPO,MMP-9のほかに、FGF23などのそのほかの試薬購入が可能となった。 引き続き各種のElisaキットや、実験に必要な物品の購入が必要である。 また研究発表のための旅費、学会参加費も必要である。
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Research Products
(7 results)