2014 Fiscal Year Research-status Report
冠動脈プラーク内マクロファージ数がプラーク破裂に及ぼす影響についての検討
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24591068
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
田中 篤 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (50458072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西口 毅 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (40549771)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年に引き続き新規に発症した急性冠症候群患者(ACS)を登録した。2015年3月の時点で当該2施設で91症例が登録され、ほぼ予定数を登録し終えた。これらの検体(末梢血および冠動脈血)にてMMP-9およびMPO濃度を測定した。現在これらとOCTで確認した責任病変形態について検討中である。また知見の一部は2014年度のヨーロッパ心臓病学会等で発表した。また本研究でOCT画像を解析した際にACS発症の機序として特発性冠動脈解離(SCAD)が一定数あることや新生血管がプラーク周囲に多くあることが確認された。これらを生体内での可視化することは今まで困難であったが、OCTを用いることで可能となった。特に新生血管については、ブタ冠動脈標本を用いて基礎実験を行った。その結果OCTで確認した新生血管と病理学的な新生血管との間に高い一致を認めた。 これらの知見から冠動脈疾患患者のOCTを用い、プラーク性状と新生血管について検討し、論文投稿を行った。
またアメリカ心臓病学会や日本循環器学会、心臓病学会などの当該分野でのセッションに参加し、意見交換を行った。共同研究者であるTearney教授とは現在も密に情報交換を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定症例100に対して91症例が登録済である。検体およびOCT画像も全例採取できている。一部の症例について末梢血中と冠動脈血中のMMP-9およびMPO濃度を測定している。また本研究を遂行する中で、冠動脈疾患の発生に関わると考えられる冠動脈解離や新生血管など新たなアイデアの着想を得、それらについても並行して研究している。
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Strategy for Future Research Activity |
登録はほぼ終了しており、今後はOCT画像や生化学データの解析を行う。 得られた知見は適宜国内外の学会で発表し、最終的には英語論文として学術誌への投稿を予定している。 また本研究遂行する中で得られた新たなアイデアについても、適宜発表を行う。
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Causes of Carryover |
試薬の購入が当初予定より安価に行うことができたこと。 またOCTイメージワイヤーの購入費用を抑えることができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
各種のElisaキットの購入、および動物実験などに必要な物品の購入にあてる予定である。
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