2012 Fiscal Year Research-status Report
薬剤送達システム徐放化多血小板血漿による血管再生治療
Project/Area Number |
24591075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
高木 元 日本医科大学, 医学部, 講師 (00301565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 正章 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50229895)
水野 杏一 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00267121)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 移植・再生医療 / ドラッグデリバリー / 血管新生 |
Research Abstract |
研究計画初年度として、血流検査法の確立、適応疾患の確立、安全な投与法設定が臨床研究においては重要であり、研究成果をまとめた。 1.低侵襲血流検査方法として、以前より提唱している経皮酸素分圧検査に加え、99mtecnetium-marcoaggregated albuminシンチグラフィー検査に着目。血管床の評価に優れ、当院では医療法施行規則に従い施設認定を受けており、本研究と同様マルチサイトカインの放出により血管新生を行い高度先進医療として認定されている骨髄単核球移植血管再生治療におけるデータ解析を施行した。これにより、末梢毛細血管血流量の定量、局在評価、及び血管径推測が可能であることが判明し、第18回日本血管内治療学会総会、第42回日本創傷治癒学会、第12回日本再生医療学会総会、第77回日本循環器学会学術集会シンポジウムにて報告した(論文作成中)。 2.適応疾患確率に向け、閉塞性動脈硬化症、血栓性動脈炎に加え、膠原病への適応拡大の有益性を報告。第40回日本臨床免疫学会総会シンポジウム、第53回日本脈管学会総会、第42回日本創傷治癒学会、第11回日本再生医療学会総会、第77回日本循環器学会学術集会シンポジウムにて報告した(論文査読中)。 3.本研究の基礎研究成果を第112回日本外科学会定期学術集会にて報告。第2回DDS徐放化研究会事務局として活動し、鶴見大学歯学部、日本医科大学整形外科と統一プロトコール作成を行った。 3.血管再生医療全体の生命予後を当大学で行ってきた10年の経過として第77回日本循環器学会学術集会シンポジウム、第42回日本創傷治癒学会、第18回日本血管内治療学会総会にて報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究費により設備と消耗品の準備が行われ、学内での研究体制づくりも行った。現時点で治療対象患者の登録と術前検査を行っており、おおむね順調に進展していると考える。研究代表者は大学での外来枠を2倍に増やし、地域連携による患者数増加へ勤めており、研究対象者の外来受診と入院加療人数も増えている。除外規定に該当する患者においても他の血管再生治療臨床研究が進行しており、受診患者が臨床上不利益を被らないよう配慮されたプロジェクト体制及び、担当医師による学内定期カンファレンスとコメディカル教育システムも構築済み。学外との技術的協力も得られており、問題は認めていない。共同研究者の定年退職により、本研究は二人体制で行うことになったが、支障はないと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画は24年度と同様、無作為に割りつけられた患者に対し、標準療法あるいは多血小板血漿血管再生治療を実施し、安全性・有効性を比較検証する。方法としては適応症例の追加を行い、目的症例数に達するまで症例登録を継続する。特に我々の施設での特徴である核医学検査による定量的評価を行う。有害事象が発生した場合は因果関係調査のための期間登録、治療一時を中止する。 当研究は患者自己血液を使用しその中の成長因子を活性化させることが重要な機序であるが、患者間での成長因子濃度の差がどの程度なのかは我々の治療対象の患者群での基礎データがないため、一例ごとに検体を採取し検討する。 同時に他大学との研究連携を進めており、同一プロトコールによる多施設共同研究へ向けた準備を行う予定。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
多血小板血漿作成システムは、作成者による技術的習得度や操作による不均一化をなくすため、全自動化された閉鎖回路内で自動的に行われる。このため、MAGELLANディスポーザブルキットを使用する必要があり、このキットに研究費を使用する。また、研究の推進方策に記載した通り成長因子の個人差を定量評価し、補正の必要性を検討することが今後の臨床治療普及において重要な課題であるため、検体検査費用にも研究費を充てる予定。同様に毛細血管血流評価も当研究に最適な方法がまだ確立されていないため、各種検査機器を購入し、評価を行う。比較的少数の症例数でのパイロットスタディーであり、エンドポイント検討を行うため、統計学的考察に傾向スコアなどを含めた解析を検討しており、PCソフト、統計学講習、学会参加等に研究費を使用する予定。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Usefulness of Rosuvastatin to Prevent Periprocedural Myocardial Injury in Patients Undergoing Elective Coronary Intervention.2013
Author(s)
Takano H, Ohba T, Yamamoto E, Miyachi H, Inui K, Kawanaka H, Kamiya M, Kikuchi A, Takahashi Y, Tanabe J, Inami S, Takagi G, Asai K, Yasutake M, et. al.
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Journal Title
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 10-year Prognosis of Therapeutic Vascular Angiogenesis for Peripheral Artery Disease -Principle Indication and Limitation-2013
Author(s)
Gen Takagi, Masaaki Miyamoto, Shuhei Tara, Yoshiaki Kubota, Sonoko Kirinoki, Akito Tezuka, Erito Furuse, Hitoshi Takano, Ikuyo Takagi, Masahiro Yasutake, Kyoichi Mizuno
Organizer
第77回日本循環器学会学術集会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
20130315-20130317
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[Presentation] 高気圧酸素療法と血管再生医療・局所陰圧閉鎖療法併用による難治性下腿潰瘍・足壊疽症例の創傷治癒促進効果2012
Author(s)
松田範子, 豊富達智, 中山拓也, 志村亜由香, 佐々木拓也, 鈴木健一, 木山輝郎, 内田英二, 桐木園子, 高木元, 宮本正章, 竹田晋浩, 徳永昭
Organizer
第47回日本高気圧環境・潜水医学会学術集会
Place of Presentation
札幌
Year and Date
20121116-20121117
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[Presentation] 血管再生医療におけるこの10年2012
Author(s)
桐木-市川園子, 高木元, 太良修平, 久保田芳明, 安武正弘, 高見佳宏, 百束比古, 栗田二郎, 落雅美, 水野博司, 田畑泰彦, 宮本正章, 水野杏一
Organizer
第18回日本血管内治療学会総会
Place of Presentation
東京
Year and Date
20120720-20120721
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