2012 Fiscal Year Research-status Report
薬剤溶出ステントの遅発性ステント血栓症におよぼす血小板凝集能の影響の検討
Project/Area Number |
24591079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
大倉 宏之 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30425136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 清 川崎医科大学, 医学部, 教授 (60322583)
根石 陽二 川崎医科大学, 医学部, 講師 (80319946)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 虚血性心疾患 |
Research Abstract |
本研究の対象は、虚血性心疾患(急性心筋梗塞、安定狭心症、不安定狭心症)症例100例である。除外基準としては、心筋梗塞の既往、異型狭心症、慢性完全閉塞病変の存在、経皮的冠インターベンションや冠動脈バイパス術の既往例、心原性ショックもしくは血行動態が不安定な症例、消化管出血の存在、冠インターベンションや冠動脈バイパス術が不適当な症例、高度の腎不全、余命6ヶ月以内の症例である。この、登録基準に合致して、当該年度内に登録しえた症例は90例であった。これらの症例に対して、抗血小板剤2剤(アスピリン100mgとクロピドグレル75mg、緊急例ではlodading doseとしてクロピドグレル300mgを前投与)を内服開始したのちに、心臓カテーテル検査ならびに経皮的ステント留置術を施行した。カテーテル施行に際して、光干渉断層法(OCT)により冠動脈内に血栓が存在するかどうかを確認した。OCTはSJM社製のDragonflyを用いて行った。また、カテーテル施行後に血小板機能を測定した。血小板機能は全血血小板凝集能測定装置(VerifyNow)(Accumetrics社製)を用いて行った。抗血小板剤2剤はガイドラインに従って最低12ヶ月間継続することとした。 これら登録例のうち、1例においてはすでに9か月後のフォローアップ心臓カテーテル検査を施行し、その際に、血小板凝集能の再検と光干渉断層法(OCT)によるステント内血栓の有無を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
様々な状況を想定して実行可能な内容で研究計画を立てているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、目標症例数である100例をめざして、症例の登録を続けていく予定である。また、登録症例全例で、9か月後のフォローアップ心臓カテーテル検査時に血小板機能の再検を行うとともに、OCTによる血栓のチェックを継続する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
血小板機能計測ならびに一部の症例に対するOCTによる画像診断を施行する目的で研究費を活用する予定である。平成24年度助成金の残額と平成25年度の請求額を合わせてOCTカテーテルと血小板凝集能測定キットの購入費用にあてる。なお、平成24年度助成金に残額が生じたのは、当初予定よりも初期の症例登録が少なかったため、フォローアップ心臓カテーテル検査を施行した症例がいまだ1例しかなかったためである。
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