2013 Fiscal Year Research-status Report
内視鏡的肺容量減量術における、肺内気流分布評価の有用性の検討
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24591143
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
峯下 昌道 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (70440336)
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Keywords | 呼吸音 / 慢性閉塞性肺疾患 / 肺容量減量術 |
Research Abstract |
科学研究費のテーマは慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者におけるVibration Response Imaging(VRI)による肺内気流分布評価および肺容量減量術への応用である。 平成24年度からの継続した仕事である本邦正常人におけるVRI所見の解析については英文雑誌に投稿し掲載された(Respir Investig. 2014 Jan;52(1):28-35.)。 また中枢気道狭窄の評価におけるVRIの有用性(論文投稿中)を平成25年のAmerican Thoracic Societyの年次総会で、COPDにおける気管支拡張剤投与後の呼吸音変化についての研究成果(24年度RespirationにAccept、25年度掲載)をEuropian Respiratory Societyの年次総会で報告した。 気管支鏡的肺容量減量術(BLVR)に関しては臨床研究の準備として、オランダのフローニンゲン大学に2か月間短期留学し、症例の選択、チーム編成、手技の実際、術後管理、合併症対策、長期成績などについて有用な情報を得ることができた。その知見は総説として聖マリアンナ医科大学雑誌に投稿し掲載された。 当施設におけるBLVRの実施に向けて一方向弁のZephyr Valveの製造企業であるPulmonx社と交渉し、5症例用の機材の無償提供を受けることになり、学内倫理委員会の承認を平成25年12月27日に得て現在患者募集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在までの成果として、呼吸音分析の本邦正常人の解析、中枢気道病変評価における有用性、末梢気道病変を有するCOPD患者において治療介入後の肺機能改善に伴う呼吸音変化がVRIでとらえられること、この変化はCT上の病変の分布の影響を受けることが確認された。以上より気管支肺容量減量術(BLVR)による効果に伴う呼吸音の分布変化もVRIで十分とらえられるものと思われた。 さらにBLVRについて、ヨーロッパの主要実施施設であるフローニンゲン大学に短期留学し当施設で開始すべく情報収集を行い、その成果を反映して一方向弁によるBLVRに関して学内倫理委員会の承認を得て、BLVR開始の礎ができた。 しかしながら今のところ対象患者のリクルートができておらず、実臨床における呼吸音解析の有用性はまだ確認されていない。
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Strategy for Future Research Activity |
BLVR対象患者を登録し、一方向弁によるBLVRに関して、呼吸音分析の有用性を、CTなどの画像や側副換気評価(Chartis Systemによる)と比較し検討を行いたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
短期留学等旅費のため研究費の増額が必要となり20万円の前倒し請求を行った。今後の研究継続のためにポスター制作など一部実費負担するなど経費の節減に取り組んだ結果、予想よりも多く残額が生じた。 前倒し請求時に割愛を検討した国内学会参加時の経費として有効に支弁したい。また論文掲載に関する費用についても予算上可能であれば支弁したい。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] The effects of bronchodilators on regional lung sound distribution in patients with COPD2013
Author(s)
Masamichi Mineshita, Mariko Okamoto, Ayane Tsukune, Teppei Inoue, Kei Morikawa, Naoki Furuya, Hiroshi Handa, Hirotaka Kida, Hiroki Nishine, Seiichi Nobuyama, Takeo Inoue, Shin Matsuoka,Teruomi Miyazawa
Organizer
European Respiratory Society 2013
Place of Presentation
Barcelona
Year and Date
20130909-20130909
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