2014 Fiscal Year Annual Research Report
内視鏡的肺容量減量術における、肺内気流分布評価の有用性の検討
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24591143
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
峯下 昌道 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (70440336)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 呼吸音 / 気管支鏡的肺容量減量術 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)VRIによる側副換気の評価 本研究期間では、健常日本人の呼吸音分布の特徴(Respir Investig.52(1):28-35.2014.)、およびCOPD患者における肺機能、気腫病変および呼吸音分布の関係(PLoS One.doi: 10.1371/journal.pone.0107506. eCollection 2014.)について基礎的な研究を行った。この成果をもとに側副換気と呼吸音の関係については、肺気腫病変と呼吸音分布の非同期性に関する研究を行い、気腫分布のheterogeneityと肺局所の呼吸音非同期性には有意な相関を認め、平成27年4月の日本呼吸器学会総会で報告した。 (2)呼吸音による内視鏡的容量減量術(ELVR)後の肺内気流不均衡分布の評価 肺内の病変の生理学的評価が呼吸音解析で可能か否かについて、まず中枢気道狭窄変に関する研究を行った。結果として80%以上の主気管支狭窄症例で左右肺の呼吸音の時相のずれの有意な増加を認め、気道拡張術により呼吸困難と呼吸時相のずれが有意に改善することを報告した(PLoS One.doi: 10.1371/journa. pone.0105327. eCollection 2014.)。次にCOPDにおける治療介入が呼吸音分布に与える影響を確認するため、COPD患者の呼吸音分布に対する気管支拡張薬(BD)の効果を二重盲検介入試験で確認した。10名のCOPD患者のうち、肺気腫優位型の7名では上肺野から下肺野への有意な呼吸音強度のシフトが観察され、下肺野の換気増加を示唆するものと考えられた(Respiration.87(1):45-53.2014)。 本研究期間においてはELVRの症例を得ることはできなかったが、フローニンゲン大学に短期留学し、一方向弁及びコイルによるELVRを中心に研修し、当施設での治療開始に備えるとともに、成果を総論として報告した(Respirology. 19(8):1126-37.2014)。
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Research Products
(6 results)