2014 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮前駆細胞に注目した肺気腫病変と肺気腫合併肺高血圧の病態解析
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24591144
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
水野 史朗 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (80397281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 武志 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80151364)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / 喫煙 / 血管内皮前駆細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
金沢医科大学呼吸器内科、福井大学呼吸器内科において、喫煙歴を有する約358名の患者血液細胞から抽出したRNAより、LightCyclerを用いたReal timeRT-PCR法により血管内皮由来遺伝子であるCD31、CD34、vWF、アポトーシス誘導マイクロRNAであるmiR34aの半定量を行った。いずれの血管内皮由来遺伝子群も中等症COPD群で有意に低下していた。しかしながら重症群ではCD31、CD34、vWFいずれも発現が亢進している群が散見され、喫煙コントロール群と重症COPD群での有意差は認められなかった。CD31、CD34、vWF発現にはいずれも相関関係を認め、p53由来と考えられるmiRNA34aは軽症から中等症COPD群で有意に上昇しており、各血管内皮遺伝子群と逆相関の関係を示していた。miR34aの発現は重症COPD群での発現が軽症~中等症COPD群に比して低く、重症COPD群での血管内皮前駆細胞の発現を抑制している可能性が示唆された。COPDでは血管内皮前駆細胞の低下による疾患重症度に違いが生ずることが示唆されたが、重症COPD群では慢性低酸素血症による二次性肺高血圧症、慢性心不全による血管内皮前駆細胞の発現が亢進している可能性があると考えられる。また肺気腫化の指標である%LAAは一秒率と有意に相関していたが、血管内皮由来遺伝子群の発現とは有意な関連性は示されなかった。血中の血管内皮前駆細胞の発現は気流制限による呼吸状態や全身状態の悪化などの多因子が関与していることが類推され、血管内皮前駆細胞のマーカーと考えられる血管内皮由来遺伝子群の気腫化因子の違いにより、気腫化の程度や有無を類推することは困難と考えられた。
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