2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24591148
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山田 充啓 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00396483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 裕司 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20332504)
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Keywords | 組織固有幹細胞 |
Research Abstract |
前年度の実験により、標識が核内に残存している細胞群 (LRCs≒肺胞上皮幹細胞)を確認しているが、本年度はこのLRCsを標的に各種実験を行った。まずこのLRCsの解析を行うために、SPC-rtTA & TRE-H2BGFPマウスにドキシサイクリンを投与したマウスより、LRCsを遺伝子解析を行うためセルソーターによる分離を繰り返した。得られたLRCsよりTotal RNAを抽出し、cDNAを作成し、mRNA及びmicroRNAをターゲットにした網羅的遺伝子発現解析を行った。その結果、LRCsにはこれまで報告されている、幹細胞マーカーの発現が、コントロール細胞群(H2B-GFPlow 細胞)に比べ高いことが明らかになった。またmicroRNAについてはmiR-21の発現がコントロールに比し高かった。miR-21の肺上皮幹細胞での機能を解析するため、まず、肺胞上皮細胞でのmiR-21の動態をコントロールマウスおよびブレオマイシン肺傷害モデルにおいて解析を行った。miR-21の発現はコントロールマウスにおいても、肺胞上皮で発現していたが、肺傷害時にmiR-21発現は増加していた。miR-21はTGF-betaシグナルを増強することから、培養肺胞上皮細胞にmiR-21阻害剤を投与し、TGF-betaによる培養肺胞上皮細胞の上皮間葉移行に与える影響を解析した所、miR-21阻害剤は上皮間葉移行を抑制した。このことから、miR-21は肺胞上皮の上皮間葉移行を促進する事が判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は網羅的遺伝子解析を行うことができ、さらにその結果をもとに、miR-21の肺胞上皮細胞における機能、疾患モデル(ブレオマイシン肺線維症モデル)における動態を解析することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は肺胞上皮幹細胞の増殖・保護因子の解析を進め、疾患モデル(LPS急性肺傷害モデルやブレオマイシン肺線維症モデル)にの増殖・保護因子を投与し、病態の改善効果があるかについて確認していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度は前年度未使用額があったこと、および研究を効率よく行うことができたため、22,346円の次年度使用額が生じた。 翌年分と合わせ、肺胞上皮幹細胞の増殖・保護因子の解析を進めるために、疾患モデルの作成、増殖・保護因子の投与実験に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] The increase of microRNA-21 during lung fibrosis and its contribution to epithelial-mesenchymal transition in pulmonary epithelial cells2013
Author(s)
Mitsuhiro Yamada, Hiroshi Kubo, Chiharu Ota, Toru Takahashi, Yukiko Tando, Takaya Suzuki, Naoya Fujino, Tomonori Makiguchi, Kiyoshi Takagi, Takashi Suzuki, Masakazu Ichinose
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Journal Title
Respiratory research
Volume: 14
Pages: 95
DOI
Peer Reviewed
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