2014 Fiscal Year Annual Research Report
腎疾患の腎局所及び全身免疫応答における骨髄由来免疫抑制性細胞の意義
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24591192
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岩田 恭宜 金沢大学, 大学病院, 特任助教 (90432137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 隆志 金沢大学, 医学系, 教授 (40334784)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 炎症性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】維持透析患者の死因の第2位が感染症であり、予後を考えるうえで免疫応答の異常は重要な意義を持つ。一方、骨髄由来免疫担当細胞が炎症促進、および免疫抑制にも働き、全体の免疫応答を制御することが近年明らかとなっている。本検討では、維持血液透析(HD)患者のインフルエンザワクチン(IV)の反応性を免疫応答の指標とし、その反応性に関わる細胞分画を明らかにすることを目的とした。 【方法】対象は糖尿病(DM)を合併したHD患者15例、DM合併のないHD患者20例、健常者21例とした。IV接種時、および1か月後に抗体価を測定した。同時期に末梢血における炎症促進系(M1)マクロファージ(M)、免疫抑制系(M2) M、myeloid derived suppressor cells(MDSC) 、およびregulatory T細胞を解析した。それらの細胞率をワクチン反応群と非反応群で比較した。 【結果】HD患者、健常者いずれもH3N2株に対する抗体はIV接種により上昇した。HD患者において、ワクチン反応群は非反応群に比較し、IV接種時のM1 M分画が低下していた。M1とM2の比、M1とMDSCの比は両群で差がなかったDM合併HD患者群でのIV反応者率は20例中10例、DM非合併HD患者群では15例中4例とDM非合併HD患者群で高い陽性率であった。この2群間では各細胞数に差を認めなかった。 【結語】HD患者におけるIVの反応性は健常人と同等であった。M1 MがHD患者のIV反応性に影響することが示唆された。
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[Presentation] 炎症が妨げる再生2014
Author(s)
岩田恭宜、和田隆志
Organizer
第57回日本腎臓学会総会
Place of Presentation
パシフィコ横浜
Year and Date
2014-07-04 – 2014-07-06
Invited
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