2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24591209
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
橋本 達夫 横浜市立大学, 医学部, 助教 (20363806)
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Keywords | 腎臓再生 |
Research Abstract |
本研究では、個体環境を用いて腎臓再生を目指している。最終的な目的は、ヒト腎臓の再生である。これは、以下のように段階的に行う。まず、腎臓欠損マウスを用いて、マウス腎臓の再生を行う。次に、腎臓欠損マウスを用いて、ラット腎臓の再生を行い、異種間腎臓再生を模索する。そして、ブタで腎臓欠損モデルを作製し、まずはブタ腎臓、次にヒト腎臓を用いて腎臓再生を行う。 第一歩として、腎臓欠損マウスの胚細胞に野生型動物のiPS細胞を注入し、iPS細胞由来の腎臓を作製している。これまでに5回注入を行っている。残念ながら現在のところ完全なiPS由来の腎臓は得られていないが、得られるのは時間の問題である。 着実に進捗しているものの、予定よりも時間がかかっている。その最大の原因は、腎臓欠損マウスの繁殖率の悪さである。この問題を解決するために、もともとのC57BL/6J系統だけではなく、BDF1との雑種でも繁殖を行った。その結果、繁殖率は飛躍的に向上した。さらに、数多くの産仔を得るために、PMSGやhCGといった排卵誘発剤を用いて十分な個体数を得られるように体制を整えた。 マウス個体数を確保できるようになった本年度は、マウスーマウスの同種間腎臓再生だけではなく、ラットーマウスの異種間腎臓再生も行い、予定通りの成果を得られるように努力する。同時に、腎臓欠損ブタの作製にとりかかり、当初の実験計画を凌駕する成果を目指す予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、個体環境を用いて腎臓再生を試みるという、画期的なものである。ヒト腎臓再生の第一歩として、腎臓欠損マウスを用いた異種間腎臓の再生を目的とした。 申請者はすでに腎臓欠損マウスを作製しており、この腎臓欠損マウスの胚細胞に野生型動物のiPS細胞を注入することにより、ドナー由来の腎臓の再生を、同種間および異種間で試みている。次に大動物での腎臓再生も視野に入れているが、投与の予定より、やや進捗状況は遅れている。 研究代表者の作製した腎臓欠損マウスの繁殖が悪いことが原因である。高効率に産仔を得るために、もともとのC57BL/6J系統だけではなく、BDF1との雑種も用いて行うことで、すでに問題は解決した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の進捗を妨げている繁殖率の悪さは、実験動物の背景を雑種化することで、すでに解決した。 この解決法である雑種化するということは、本研究にとってプラスになるだけではなく、マイナスとなる要素は少ないと考えられる。 今後の過程で、本研究の進捗を大きく妨げるものはなく、本年度いっぱいで成果が得られるものと思われる。
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