2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24591215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
横山 啓太郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (70211654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦島 充佳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (80203602)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ビタミンD / 糖尿病性腎症 / ビタミンD受容体遺伝子 |
Research Abstract |
糖尿病患者におけるビタミンD受容体遺伝子FokIと腎機能及び血清の25OHD、1,25(OH)2Dとの関連性を明らかにするために410名の糖尿病性腎症の患者を対象に解析を行った。CKD stageはeGFRで分類し、血清25OHD及び1,25(OH)2Dの濃度とFokI(rs10735810)の遺伝子多型を以下の因子(年齢、性別、BMI、糖尿病罹患歴、ACE阻害薬・ARBの内服の有無スタチンの内服の有無、ビタミンD製剤の内服の有無、カルシウム、リン、血糖、HbA1c、iPTH)により補正しロジスティク回帰分析を行った。その結果、①腎機能とFokI遺伝子多型には明らかな相関性はみられなかった。②eGFRと1,25(OH)2D濃度、25OHD濃度との関連性がみられた。③1,25(OH)2D濃度とeGFRとの関連性はFokICC+CT(r=0.75)においてFokITT(r=0.64)よりも明らかであった。COS-7細胞にFokIT対立遺伝子およびC対立遺伝子を導入した場合、FokICC群はTT群に比べて、ビタミンD-24水酸化酵素のmRNAの転写が2倍高く、このVDRのalleの違いがビタミンD代謝に影響を与えている可能性が報告されている。今回、我々の研究においては1,25(OH)2D濃度とeGFRにおける関係性はFokICC+CT群においてFokITT群よりも強く認められた。すなわち、同程度の腎機能ではFokITT群において1,25(OH)2D が高値であり、 VDR FokI多型 が、1,25(OH)2Dの代謝に影響を与える可能性がある。本研究の対象患者を今後、数年間観察し、心血管イベント、透析導入などのイベント及び腎機能の推移を確認する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究に対するコフォートは保存期腎不全患者で400例、透析患者で1000名を超えている。 今回は、基礎値の活性型ビタミンDや遺伝子多型の関連を検討しているが、今後は特に糖代謝とミネラル代謝の関連性も検討していく。現在、DNAを取得し、臨床データとの摺り合わせを行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
実際、25OHDはBMIや血糖コントロールと関連しており、FGF23やKlothoと糖代謝の関連を検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25OHDはBMIの関連が明らかになったので、透析患者のコフォートを用い、筋肉量や糖代謝とミネラル調整因子の関連を測定する。 そのためのFGF23やKlothoなどの測定に研究費を当てる予定であろ。
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