2013 Fiscal Year Research-status Report
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24591215
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
横山 啓太郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (70211654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦島 充佳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80203602)
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Keywords | CKD-MBD / Vitamin D / carbohydrate metabolism |
Research Abstract |
平成24年度は糖尿病患者におけるビタミンD受容体遺伝子FokIと腎機能及び血清の25OHD、1,25(OH)2Dとの関連性を明らかにするために410名の糖尿病性腎症の患者を対象に解析を行った。その結果、①腎機能とFokI遺伝子多型には明らかな相関性はみられなかった。②eGFRと1,25(OH)2D濃度、25OHD濃度との関連性がみられた。③1,25(OH)2D濃度とeGFRとの関連性はFokICC+CT(r=0.75)においてFokITT(r=0.64)よりも明らかであった。今回、我々の研究においては1,25(OH)2D濃度とeGFRにおける関係性はFokICC+CT群においてFokITT群よりも強く認められた。すなわち、同程度の腎機能ではFokITT群において1,25(OH)2D が高値であり、 VDR FokI多型 が、1,25(OH)2Dの代謝に影響を与える可能性がある。本研究の対象患者を今後、数年間観察し、心血管イベント、透析導入などのイベント及び腎機能の推移を確認中である。 平成25年度は、透析患者において25OHDはBMIの関連が明らかになったので、透析患者のコフォートを用い、筋肉量や糖代謝とミネラル調整因子の関連を明らかにする研究に着手した。現時点ではFGF23やKlothoと筋肉量や糖代謝との関連性は見いだせなかった。そこで保存期腎不全糖尿病患者、透析患者において探索的にコピー数多型の検討を行ったが、糖代謝および筋肉量と関連するアンドロジェンが候補分子として選択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究に対するコフォートは保存期腎不全患者で400例、透析患者で1000名を超えている。 今回は、基礎値の活性型ビタミンDや遺伝子多型の関連を検討しているが、糖代謝とミネラル代謝の関連性も検討した。現在、DNAを取得し、臨床データとの摺り合わせを行っている。筋肉量とミネラル調整因子の関連を調べたところ25OHDはBMIや血糖コントロールと関連していた。一方、FGF23やKlothoと筋肉量や糖代謝との関連性は見出していない。 さらに、新規リン吸着薬の治験開発に携わり、血清リン値コントロールの新たなツールを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
25OHDはBMIや血糖コントロールと関連しており、今後もFGF23やKlothoと糖代謝の関連を検討する予定である。糖代謝および筋肉量と関連するアンドロジェンにも焦点を当て研究を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現在進行中のコフォートであり、観察終了時に探索的に関連分子の測定を行うため。 透析患者と糖尿病患者のコフォートを続け、生命予後、腎症進展あるいはCKD-MBD関連因子と糖・筋代謝の関連性を明らかにする。
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Research Products
(8 results)