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2012 Fiscal Year Research-status Report

セリンプロテアーゼを介した食塩感受性高血圧発症に関する分子機序の解明

Research Project

Project/Area Number 24591231
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

安達 政隆  熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (90398206)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords高血圧学
Research Abstract

I.アルドステロン投与ラットにおいてメシル酸カモスタット(CM)投与時の腎臓でのENaCγサブユニットのmolecular weight shiftの解析
8週齢のSDラットにA群(6匹)コントロール(浸透圧ポンプ+DMSO投与)、B群(6匹)浸透圧ポンプを用いてDMSOに溶解したアルドステロン(200μg/日)を10日間皮下投与、C群(6匹)アルドステロン+CMペレット(14mg/日)を10日間皮下投与したころ、B群で有意な血清K濃度(2.6±0.1mEq/L)と尿中Na/K比(0.43±0.05)の低下を認め、C群でB群と比較すると有意な血清K濃度(3.1±0.2mEq/L)と尿中Na/K比(0.50±0.03)の改善を認めた。また、B群とC群で血圧、血清Cr、尿蛋白量に有意差は認めなかった。
回収した腎臓のmRNAからプロスタシンおよびENaC各サブユニットのmRNAの発現量をreal time PCRにて検討したところ、B群とC群でαENaCの増加を認めたが、βγENaCは変化がなかった。γENaCをウエスタンブロット法により解析し、B群で85→70、C群で85→75kDaのmolecular weight shiftが確認された。
II.プロスタシン過剰発現マウスにおいてCM投与時の腎臓でのγENaCのmolecular weight shiftの解析
プロスタシン過剰発現マウスの表現型を解析するため、10週齢のプロスタシン過剰発現マウスの血圧、血清BUN、Crおよび尿蛋白量、尿中Na、K排泄量をコントロールマウスと比較検討したが、いずれのパラメーターに関しても有意差はなかった。腎臓におけるプロスタシンのmRNA発現量を検討したところコントロールマウスと比較し、1.5~2倍弱の発現量の増加を認めるのみであった。腎臓のγENaCのウエスタンブロットに関しては現在検討中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画に従って研究を遂行しており、概ね順調に進展している。
当初計画していたDahl食塩感受性ラットにメシル酸カモスタットのペレットを投与する計画はメシル酸カモスタットペレット作製の費用が高いため、アルドステロン投与ラットモデルに絞って研究を進める予定である。

Strategy for Future Research Activity

アルドステロン投与ラットにおいてメシル酸カモスタット(CM)投与時に腎臓でののmolecular weight shiftが通常アルドステロン投与群で85→70kDaに変化するところがCM投与群で85→75kDaに変化することが証明されたため、今後はこの変化に関与するセリンプロテアーゼがプロスタシンであるのか、他のセリンプロテアーゼであるのかを中心にmRNAレベルまたは蛋白レベルで解析を進めていく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

III.DNAマイクロアレイ解析を用いたDSラットおよびアルドステロン投与ラットにおける発現亢進SPの同定
1.DSおよびアルドステロン投与ラットの腎臓より回収したmRNAを用い、Ambion® WT Expression KitによりcRNAを作製し、作製したcRNAを精製した後、cRNAから2nd-cycle cDNAを合成する。RNase Hを用い、cRNAを加水分解した後、2nd-cycle cDNAを精製し、cDNA産生量とサイズ分布の評価を行う。精製したcDNAをフラグメント化し、DNAの3’末端をビオチン標識する。標識化したフラグメントcDNAをFluidics Station 450/250とGeneChip® Hybridization, Wash and Stain Kitを使用し、GeneChip® Rat Gene 1.0 ST Arrayにハイブリダイズ後、Affymetrix GeneChip® Scanner 3000で蛍光強度をスキャンする。解析ソフトGeneSprig GXを用い、各モデルラットで発現が亢進しているSPを解析する。
IV. zymography法を用いたDSラットおよびアルドステロン投与ラットにおける腎および尿中での活性亢進SPの同定
1.アルドステロン投与ラットより回収した腎組織の蛋白と尿においてLys-His-Tyr-Arg (KHYR)-MCAを基質としたDouble-layer fluorescent zymography法によりUV照射で検出されるバンドを同定する。バンドが同定できたら、ゲルから切り出して、液体クロマトグラフ・質量分析(LC/MS)にかけてタンパク質を同定する。さらに、同定したSPの腎臓でのmRNA発現についてreal time PCRにて検討する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] In vivo contribution of serine proteases to the proteolytic activation of γENaC in aldosterone-infused rats.2012

    • Author(s)
      Uchimura K, Kakizoe Y, Onoue T, Hayata M, Morinaga J, Yamazoe R, Ueda M, Mizumoto T, Adachi M, Miyoshi T, Shiraishi N, Sakai Y, Tomita K, Kitamura K.
    • Journal Title

      American Journal of Physiology Renal Physiology

      Volume: 303 Pages: F939-F943

    • DOI

      10.1152/ajprenal.00705.2011

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 腎尿細管機能制御 プロスタシンによるアルドステロン制御2012

    • Author(s)
      安達政隆、こう健博、冨田公夫、北村健一郎
    • Organizer
      第55回日本腎臓学会学術総会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜 会議場
    • Year and Date
      20120601-20120601

URL: 

Published: 2014-07-24  

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