2013 Fiscal Year Research-status Report
セリンプロテアーゼを介した食塩感受性高血圧発症に関する分子機序の解明
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24591231
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
安達 政隆 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (90398206)
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Keywords | 高血圧学 |
Research Abstract |
II.プロスタシン過剰発現マウスにおいてCM投与時の腎臓でのENaCγサブユニットのmolecular weight shiftの解析 プロスタシン過剰発現マウスにまずG群(6匹)コントロールから腎臓から蛋白を回収し、回収した腎臓の蛋白からENaCγサブユニットのmolecular weight shiftの変化をウエスタンブロット法により評価したが、変化は観察されなかった。プロスタシン過剰発現マウスは腎臓におけるプロスタシンの発現量が約1.5倍程度と対照と比較して発現量が多くないことがENaCγサブユニットのcleaveの変化として捉えられなかった原因と考えられた。 III.当初、DSラットおよびアルドステロン投与ラットにおいてDNAマイクロアレイ解析を用いて発現が亢進しているSPを同定しようと考えていたが、重要なのはmRNAレベルで発現が亢進しているSPではなく、蛋白レベルで発現が亢進しているSPであるため、実験IVを優先し、行った。 IV. zymography法を用いたDSラットおよびアルドステロン投与ラットにおける腎および尿中での活性が亢進しているSPの同定を検討した。 Lys-His-Tyr-Arg (KHYR)-MCA およびGln-Ala-Arg (QAR)-MCAを基質としたDouble-layer fluorescent zymography法を用い、DSおよびアルドステロン投与ラットより回収した腎組織の蛋白と尿から基質と反応するバンドを同定した。DSおよびアルドステロン投与ラットの腎と尿で80、40、25kDaに活性が亢進したSPのバンドが確認された。80kDaのバンドの活性が一番強いため、現在このバンドをゲルから切り出して、蛋白のN末端アミノ酸解析や液体クロマトグラフ・質量分析(LC/MS)にかけて蛋白を同定中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検出されたセリンプロテアーゼの同定に時間を要しているため、実験計画より多少の遅れを生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
検出されたセリンプロテアーゼの同定を最優先し、今後の実験を進めて行く。
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