2013 Fiscal Year Research-status Report
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24591242
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
福田 昇 日本大学, 総合科学研究科, 教授 (40267050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 高浩 日本大学, 医学部, 准教授 (40386008)
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Keywords | 高血圧 / 補体 / ジンクフィンガーヌクレアーゼ / 高血圧自然発症ラット |
Research Abstract |
高血圧病態での補体C3の役割について平成25年度は以下の2つ検討を行った。1) SHR/Izmの高血圧病態におけるC3の関与を検討するため、ZFヌクレアーゼ法によるC3 ノックアウト SHRの作成した。京都大学動物実験SHR/Izm受精卵にZFN mRNAをマイクロインジェクションにより注入し、ZFN注入SHR/Izm受精胚を偽妊娠雌に移植、出産個体しを約3週齢時に遺伝子診断(京大)。SHR雄7-8週齢時に遺伝子変異を有するファンダーを日本大学に移送し系統樹立している。2) In vivoでUUOモデルをWildタイプ、C3ノックアウト(KO)マウスに作成し、EMTおよびレニン産生を検討した。UUOではEMTに伴い転写因子LXRαの核内移動により、腎尿細管もレニンを産生するが、C3 KOマウスではEMTもレニン産生もなく、UUOではEMTによりC3が産生され、LXRαを会してレニンを産生している事を認めた。このように我々はC3は腎尿細管で脱分化、EMT、さらにはRA系を会して高血圧性腎硬化に関わっていると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度内にZFヌクレアーゼ法によるC3 KO SHRのヘテロの雄雌(C3遺伝子の9塩基欠損)が得られた。平成25年9月から、ホモの系統樹立のため、ヘテロ交配を日本大学で行い、C3 KO SHRのホモが出産され、胎生致死ではなかった。C3 KO SHRのホモ雄雌を掛け合わせたが、生殖能力がなく、C3 KO SHRホモはヘテロ同士の掛け合わせで行っている。したがってホモの系統樹立に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
心血管系の解析として生体の特徴を確立するため交配から出生1日目のC3 KO SHR雌雄各5頭の新生児の心臓、腎臓、大動脈、肝臓、副腎、肺、脂肪組織を摘出。重量と形成をSHR/Izmと比較する。4週齢に到達したSHR/IzmおよびC3 KO SHRオスを体重測定、血圧測定を行う。代謝ケージを使用し実験終了時まで継時的に週1回24時間尿の採尿を行い、尿量・尿蛋白を調べる。採取血液を血液検査に提出し血糖、TG、HDLコレステロール、LDLコレステロール、クレアチニン、尿酸、ACTH、バゾプレッシン、レニン、アルドステロン、コルチゾール、アンジオテンシンII、カテコラミン3分画、インスリン、ANPの基礎値を比較する。心血管増殖能評価として血圧上昇前3週齢WKY/Izm、SHR/IzmおよびC3 KO SHR大動脈中膜をエクスプラント法で血管平滑筋細胞を分離、継代培養する。また腎皮質よりシービング法で、メサンジウム細胞を分離、継代培養する。合成形質マーカー、増殖能、AngII産生を測定する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
繰越金額が少額なため、適切な消耗品を購入できなかった。 平成26年度は血糖、TG、HDLコレステロール、LDLコレステロール、クレアチニン、尿酸、ACTH、バゾプレッシン、レニン、アルドステロン、コルチゾール、アンジオテンシンII、カテコラミン3分画、インスリン、ANPの基礎値の測定などの外注測定費、及び血管平滑筋細胞およびメサンジウム細胞の形質、増殖能の比較検討の為の培養、PCRなどの分子生物学的研究試薬を購入する。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Complement 3 activates the renal renin-angiotensin system by induction of epithelial-to-mesenchymal transition of the nephrotubulus in mice.2013
Author(s)
Zhou X, Fukuda N, Matsuda H, Endo M, Wang X, Saito K, Ueno T, Matsumoto T, Matsumoto K, Soma M, Kobayashi N, Nishiyama A.
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Journal Title
American Journal of Physiology Renal Physiology
Volume: 305(7)
Pages: F957-F967
DOI
Peer Reviewed
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