2014 Fiscal Year Annual Research Report
筋萎縮性側索硬化症の神経病理学的,分子遺伝学的検討
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24591250
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
藤田 行雄 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70420172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 幸市 群馬大学, その他部局等, 名誉教授 (00124652)
池田 将樹 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (50222899)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 |
Outline of Annual Research Achievements |
Elongator complex protein (ELP)はRNA polymerase IIによる転写を促進する蛋白として発見された。その6個のsubunitのうちの1つであるELP3は微小管のαチューブリンのアセチル化の促進やトランスファーRNAの転写後のプロセシングに関与するとされる。さらに近年、ELP3遺伝子多型が孤発性ALS (SALS)と関係していることが報告されていることから、我々はSALS例の脊髄切片に対して抗ELP3抗体を用いた検討を行った。その結果ALSの脊髄前角細胞内にはELP3抗体陽性の様々な形態を示す封入体が存在しており、これらはTDP-43と共存していることを見いだした。ELP3は微小管のα-tubulinのアセチル化を促進することで微小管の安定と細胞内物質輸送を制御することから、この異常により様々な蛋白やオルガネラの輸送に障害が生じ、運動ニューロン死につながる可能性が考えられた。さらに本年度SALS例の非運動神経細胞についてELP3抗体を用いて検討した結果、下オリーブ核、黒質、海馬歯状回顆粒細胞のTDP-43陽性封入体は抗ELP3抗体では染色されないことを確認した。この研究を通じてALSの病因としてのRNAの異常があることを強く示唆するとともに、ELP3がALSにおいて運動神経細胞特異的にその変性に関与する可能性があると考えられ、ELP3の更なる研究はALSの病態解明に役立つものであると考えられた。
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Research Products
(2 results)