2014 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲的生理学的手法による大脳内神経伝導に関する研究
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24591292
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
寳珠山 稔 名古屋大学, 脳とこころの研究センター, 教授 (30270482)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 脳内神経接続 / 脳磁計 / 誘発脳活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、若年者、高齢者およびパーキンソン病患者、手根管症候群(末梢神経障害)を有する患者において、体性感覚誘発脳磁場(SEF)による脳内神経伝導について平成25年度までに得られた知見から recovery function の手法を用いて明らかにした。被験者は、高齢健常者18名、パーキンソン病患者11名、手根管症候群を有する患者10名を対象とし、正中神経を手首で 2 連続刺激し、刺激間隔 (interstimulus interval : ISI) を 10ms, 20ms, 40ms, 60ms, 80ms, 100ms, 200ms としてSEFの最初の成分(N20m)の回復曲線を算出した。 高齢者健常者は若年者健常者に比較し、SEF成分(N20m)の回復はISIの短い時点から認められ、高齢者での皮質内における抑制性の神経活動は若年者に比較して相対的に少ないと考えられた。また、手根管症候群を生じている正中神経刺激で得られた回復曲線は、年齢対照群のそれよりも、抑制性神経活動はさらに少なかった。末梢神経障害による皮質入力信号の減少が皮質での脱抑制反応を生じているものと考えた。 平成26年度の成果は、国際学会(2nd Taiwan international congerss of Parkinson’s disease and movement disorders, March 28, および 28th Congerss of the Movement Disorder Society of Japan Oct 2-4)、国際専門雑誌(Goto S,Hirayama M, Hoshiyama M et al. Disinhibitory shift of recovery curve of somatosensory-evoked response in elderly: a magnetoencephalographic study. Clinical Neurophysiology, 2015 (in press))に発表した。
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Research Products
(6 results)