2013 Fiscal Year Research-status Report
ニューロモデュレーションによる新規パーキンソン病治療法開発のための基礎研究
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24591304
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
下 泰司 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70286714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 彦光 順天堂大学, 医学部, 助教 (00407256)
吉見 建二 順天堂大学, 医学部, 准教授 (40459136)
服部 信孝 順天堂大学, 医学部, 教授 (80218510)
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Keywords | パーキンソン病 / 大脳基底核 / 脳深部刺激療法 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度の1頭目のサルを用いた実験を継続しつつ、さらに2頭目のサルを用いてさらにデータの収集を行った。 安定してサル大脳基底核からの神経細胞外活動電位を記録できることを確認した後、視床下核(STN) 高頻度電気刺激下での淡蒼球内節(Gpi)および被殻 (Put) の単一細胞外電位を記録し、神経細胞活動を記録した。また、Gpi 刺激下でのPutの神経細胞外電位の活動を記録した。刺激条件は昨年度得られたデータから、電流値0.4mA, 刺激幅60μS, 刺激頻度130 Hzで行った。 STN刺激下では多くのGpiニューロン の発火は抑制された。これはSTN脳深部刺激療法(DBS)は、投射先の神経細胞活動を抑制することによって効果を発現させている可能性を示唆する。 さらに、同条件下では多くのPutの介在ニューロンであるtonically active neuron (TAN)の発火も抑制された。このTANの発火抑制の機序を探るために、薬物を局所注入しながら同時に細胞外電位記録が可能となるinjection system を作成した。それを用い、STN刺激下において、ドパミンD2受容体阻害薬のスルピリドを局所注入しながらTANの細胞外電位を記録したところ、TANの抑制は消失した。これは、STN高頻度電気刺激では被殻にドパミンが放出され、D2受容体を介してTANの活動を抑制していることを示唆する。 TANはアセチルコリン陽性細胞であることも考え合わせると、これらの知見はパーキンソン病におけるDBSの効果発現機序を解明するうえで重要な所見である。以上のデータは平成26年度の第55回神経学会学術大会および国際パーキンソン病及び運動障害学会で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳深部刺激療法の効果発現機序に関する新しい知見が確実に得られており、研究目的に沿って行われていると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
さらにこのデータをあつめ、今後はGPi 高頻度刺激下におけるTANの発火抑制の機序を解明し、STN高頻度刺激との違いを調べる。また、パーキンソン病(PD)モデルにおいて同様の実験を行い、PD病態下におけるDBSの作用機序を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験動物、薬物等は予定通りの購入を行ったが、コンピューター及びプログラムに関しては来年度以降に解析を行うこととなったため、購入は来年度を予定している。 老朽化している実験道具(マイクロマニピュレータや、電気抵抗計など)や記録用電極等の消耗品の購入及び解析のためのコンピュータの購入を予定している。
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Research Products
(4 results)