2014 Fiscal Year Annual Research Report
膵β細胞ブドウ糖毒性(膵β細胞機能障害)の分子メカニズムの解析
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24591327
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
金藤 秀明 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80448034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 孝昭 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10379258)
宮塚 健 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60622363)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
(膵β細胞機能維持における転写因子PDX-1の重要性):Akitaマウスはインスリン2遺伝子に変異を有し、異常インスリン遺伝子の蓄積により小胞体ストレスを介したβ細胞死が誘導され、5週齢頃には高血糖状態となる。本検討においては、Akitaマウスにインスリンの転写因子であるPDX-1を膵臓特異的かつ誘導性に発現させる遺伝子改変マウスを作成し、バッククロスを終えたAkitaマウスにおいて、PDX-1発現の重要性に関して検討している。PDX-1を4週齢より過剰発現させ、8週齢で検討したところ、HbA1cの有意な低下が認められている。現在までの検討では膵臓などに明らかな形態学的変化は認めてはいないものの、糖代謝に影響を与える因子の発現量などの変化に関して検討を進めている。 (膵β細胞機能維持におけるインクレチンの重要性):db/dbマウスおよびコントロールの膵島単離を行い、TaqMan arrayによりβ細胞特異的遺伝子の発現を継時的に定量化を行ったところ、GLP-1受容体の発現は、4週齢では同程度だったが、8週齢以降ではdb/dbマウスの方が有意に低下していた。この結果をふまえて、現在膵β細胞特異的GLP-1 受容体高発現マウスを作成し、C57BKSとのバッククロスを行っている。 (治療介入時期の違いによる抗糖尿病薬のβ細胞保護効果の差異):膵β細胞障害が軽度な期間内にThiazolidine薬あるいはGLP-1受容体作動薬を投与すれば、β細胞機能は回復したが、膵β細胞障害が進行した後にこれらの薬剤を投与しても、その効果は少なかった。インスリン生合成、グルコース応答性インスリン分泌、膵β細胞mass などいずれの検討でも、早期治療介入において有意に大きい改善が認められた。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Preserving MafA expression in diabetic islet beta-cells improves glycemic control in vivo.2015
Author(s)
Matsuoka T, Kaneto H, Kawashima S, Miyatsuka T, Tochino Y, Yoshikawa A, Imagawa A, Miyazaki J, Gannon M, Stein R, Shimomura I.
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: 290
Pages: 7647-7657
Peer Reviewed / Open Access
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