2012 Fiscal Year Research-status Report
インスリン転写因子Mafaの新規標的遺伝子の解析と膵β細胞再生への応用
Project/Area Number |
24591328
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松岡 孝昭 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10379258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮塚 健 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60622363)
金藤 秀明 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80448034)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 糖尿病 / インスリン合成 / インスリン転写因子 |
Research Abstract |
A) Mafaの直接的標的遺伝子の網羅的解析 Mafaの直接的標的因子を新たに見出すため、膵β細胞株であるMIN6細胞とMafa抗体を用いてChromatin immunoprecipitation (ChIP) analysis を行った。次に、沈降されたDNA fragments をsampleとしてdeep sequencing を行い、Mafaが結合しているDNA配列を網羅的に解析した。これらDNA断片近傍におけるMafa結合領域の有無により標的遺伝子を絞り込み、さらに、同部を含んだreporter plasmidsを作製し、Mafaによるこれら候補遺伝子の転写調節の有無を検討した。この結果、数個の候補遺伝子が見出された。現在、候補因子の一つに注目し、in vivoでの機能を詳細に解析すべく、conditional knock-out (flox) mouseを作製中である。 B) 膵β細胞への分化転換に向けた試み 今回申請している研究の2つ目の目的はin vivoにおける膵β細胞への分化転換に適した候補細胞を見出すことである。この目的のため、組織特異的にインスリン転写因子を発現誘導し得るトランスジェニックマウスを4種類作製した。これらマウスを用いて、これまでに、MafaおよびPdx1が膵α細胞のβ細胞への分化転換を試みる上で重要な因子であることを示してきた。現在、膵外分泌細胞及び膵導管細胞への各種インスリン転写因子の異所性発現誘導を試みており、いずれの成熟組織においてもインスリン遺伝子発現を誘導し得ることを確認している。さらに効率的に膵β細胞への分化転換を誘導するべく、インスリン転写因子の異所性発現誘導時期を胎生期にも行うことを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度実施の実験では、予想通りの結果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
A) 我々は膵β細胞特異的、タモキシフェン誘導性Cre発現マウスを有しており、作出したflox mouseとの交配により、上記Mafa標的遺伝子の膵β細胞特異的ノックアウトマウスを作製し、インスリン分泌及び耐糖能への影響を評価する予定である。 B) 上記候補細胞においてインスリン発現が誘導されており、ROSA-GFPマウス(Jackson lab.より入手済)を用いてCre発現細胞をGFPにより標識し、FACSにより単離した後、膵β細胞関連因子の発現量をTaqMan PCR Arrayにより網羅的に解析・評価する予定としている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(3 results)