2012 Fiscal Year Research-status Report
肥満脂肪組織におけるメタボリックマップの構築~尿酸代謝と脂肪細胞機能異常~
Project/Area Number |
24591351
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西澤 均 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20379259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船橋 徹 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60243234)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | プリン代謝異常 |
Research Abstract |
平成24年度の研究において、1)脂肪組織がXOR活性が非常に高い臓器であること、そして肥満に伴いその活性がさらに亢進すること、2)XORのみならず核酸尿酸代謝にかかわる酵素群の遺伝子発現が肥満に伴い上昇すること、3)脂肪細胞が尿酸を産生し、分泌する能力があること、を見出した。 現在上記データを第46回日本痛風・核酸代謝学会総会にて口演で報告し、現在論文にまとめて投稿予定である。 また肥満モデルマウスとコントロールマウスの脂肪組織のメタボローム解析を実施した。肥満に伴い多くの代謝物(メタボローム)が変化していることが明らかとなり、変化が顕著であった代謝物を直接定量し、検証を開始した。 現在、肥満脂肪組織で活発となっている尿酸産生の意義と、糖代謝、脂質代謝、アミノ酸代謝との関連、また脂肪組織機能異常(アディポサイトカイン産生異常、慢性炎症、酸化ストレスなど)との関連を明らかにするため実験を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は肥満脂肪組織の代謝異常を明らかにすることだが、初年度は、これまで全く明らかとなっていない脂肪組織の核酸・尿酸代謝に焦点を絞って研究を開始し、上記のように新規の知見が明らかとなり、論文報告するため準備中の段階まで来ている。さらに最近進歩が目覚ましいメタボローム解析の手法を脂肪組織に応用できるか基礎検討を行い、脂肪組織でメタボローム解析が可能であること、またpreliminaryではあるが、肥満マウス脂肪組織とコントロールマウスとの間の比較で代謝物の変化をとらえられることがわかった。次年度は、核酸尿酸代謝と糖・脂質・アミノ酸代謝との関連や、脂肪組織機能異常との関連について検証していく準備が整った。 以上のことから当初の計画通りおおむね順調に進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、全く明らかとなっていなかった脂肪組織の核酸・尿酸代謝を検討し、肥満脂肪組織で尿酸が産生・分泌されることを明らかにしたが、それが肥満に伴いどう変化するのか、さらには、メタボローム解析の手法を用いて、核酸尿酸代謝と糖・脂質・アミノ酸代謝との関連を明らかにしていき、代謝異常全般をとらえれるように発展させていく。またその代謝異常とアディポサイトカイン産生異常、脂肪組織慢性炎症、脂肪組織酸化ストレスなどの脂肪組織機能異常との関連について検証していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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