2012 Fiscal Year Research-status Report
肝臓脂肪毒性における肝臓リポ蛋白リパーゼ及びリポ蛋白リパーゼ調節因子の意義
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24591354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
野牛 宏晃 自治医科大学, 医学部, 研究員 (60348018)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | リポ蛋白リパーゼ / 肝臓 |
Research Abstract |
平成24年度は、肝臓特異的にリポ蛋白リパーゼ(LpL)を欠損したマウス(L-LpLKO)を作成し、血清脂質、リポ蛋白代謝を検討した。L-LpLKOマウスについては、floxLpLマウスとalbumin promoterにより肝臓にcre蛋白を発現するalb-creマウスを交配することにより作成した。L-LpLKOマウスにおける肝臓でのLpL発現は、realtime PCRにおいて野生型に比べ89%抑制されていた。血清脂質については、総コレステロール:野生型 108.7±12.9 mg/dl (n=7) vs. L-LpLKO 104.1±5.6 mg/dl (n=7)、トリグリセライド:野生型 181.4±38.3 mg/dl vs. 156.7±25.8mg/dlで、両群間で差を認めなかった。またリポ蛋白についても両群間に大きな変化を認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的とする実験動物を作成し、血清脂質、リポ蛋白代謝を中心とした表現型の解析を行った。肝臓におけるリポ蛋白合成などは未だ検討していないが、現在までのところほぼ予定通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、主に研究に使用するL-LpLKOマウスの作成及び基礎解析を行った。次年度への研究費が生じた状況としては、基礎解析を行う上で使用する消耗品が、既に研究室に存在するなど、新たな購入を抑制できたことによる。 L-LpLKOマウスの基礎解析では、血清脂質、リポ蛋白は野生型と差を認めなかった。そこで今後は薬物負荷などにより肝臓LpLが誘導されるような条件下、肝臓LpLが誘導された野生型と、L-LpLKOマウスにおいて、リポ蛋白合成及び代謝、さらに脂肪肝に変化が認められるかを検討していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
Realtime PCRをはじめとする測定キットやプライマーの作成、各種抗体、脂質測定試薬、放射性試薬、チューブ・チップといった消耗品に対して、研究費を主に使用する予定である。
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