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2012 Fiscal Year Research-status Report

骨髄増殖性腫瘍における低酸素エピゲノム応答機序とその破綻の解明

Research Project

Project/Area Number 24591386
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionUniversity of Yamanashi

Principal Investigator

桐戸 敬太  山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (90306150)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中嶌 圭  山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (20447709)
三森 徹  山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (80377514)
野崎 由美  山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (80530104)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords低酸素応答 / エピゲノム / TETファミリー / 白血病
Research Abstract

平成24年度は、複数のヒト白血病細胞株(HEL,SET-2およびKasumi-1)を用いて、低酸素状態(1%O2)で培養することにより、遺伝子のグローバルなメチル化パターンにどのような影響が及ぶのかについて、メチル化アレイ解析を行った。その結果、以下について明らかにした。
1. 低酸素負荷に伴い、それぞれの細胞株において特徴的にメチル化が上昇する遺伝子と低下する遺伝子が存在することが判った。これらの遺伝子の中には、従来血液腫瘍においてもメチル化以上がその病態に関わるとされる、CDKN2Dや脳腫瘍においてメチル化レベルが薬剤耐性に関与することが知られているMGMTなどが含まれていた。
2. 上記#1と合わせ、それぞれの細胞株について、発現アレイ解析を行い低酸素負荷によりmRNAの発現レベルが変化する遺伝子の同定も試みた。さらにメチル化アレイ結果と発現アレイ結果を比較検討することにより、低酸素環境下において遺伝子のメチル化制御により発現が変化する遺伝子を同定することを試みている。
3. TETファミリータンパクは、メチル化されたシトシン残基をさらに修飾することにより、DNAの脱メチル化に関わると予想されている。上記細胞株のうち、SET-2およびKasumi-1細胞ではTET2遺伝子は正常であるのに対して、HEL細胞では一遺伝子座が欠損している。このため、HEL細胞対SET-2細胞でのDNAのメチル化パターンの比較を行い、TET2のターゲットとなる遺伝子の同定についても解析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、低酸素環境に対するエピゲノム応答を解析することを目的としている。現在までに、低酸素環境に対するDNAのメチル化変化については、メチル化アレイ解析を行い数千におよび遺伝子のメチル化変化がおこることを確認しており、当初の最大の課題であった、低酸素環境ではエピゲノム応答に変化がみられるとする仮説については、おおまかに証明することができたと判断される。さらに、アレイでメチル化変化を確認した遺伝子について、20種類程度を特に重要な遺伝子としてピックアプしており、バイサルファイトシーケンスを用いて、より詳細な解析を進めつつある。加えて、定量化PCRやウェスタンブロットなどの解析により、実際に遺伝子としての発現にも変化が認められるかについても解析が進行している。

Strategy for Future Research Activity

1. 今後の研究の方針としては、これまでに候補としてピックアップした遺伝子について、さらに詳細な解析を進める事を検討している。具体的には、細胞株数をさらに増やす事、および臨床症例から分離し得た白血病細胞株を用いて、遺伝子のメチル化変化および発現変化について解析を行うことを計画している。
2. また、アザシチジンなどのメチル化調整剤を用い、これらの遺伝子の発現がどのような変化を受けるかについても解析をすすめ、将来の治療ターゲットとしての可能性についても追求する。
3. 低酸素によるDNAのメチル化が変化していくメカニズムについて、TETファミリーやDNAメチル化酵素の発現や酵素活性を解析することにより、解明することを目指す。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

該当なし。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Rituximab activates Syk and AKT in CD20-positive B-cell lymphoma cells dependent on cell membrane cholesterol levels2013

    • Author(s)
      Nozaki, Y. Mitumori, T. Yamamoto, T. Kawashima, I. Shobu, Y. Hamanaka, S. Nakajima, K. Komatsu, N. Kirito, K.
    • Journal Title

      Experimental Hematology

      Volume: in press Pages: in press

    • DOI

      in press

    • Peer Reviewed
  • [Remarks] 論文が、国際実験血液学会機関誌 Experimental Hematology に受理

    • URL

      http://www.yamanashi-hematology.com/modules/information/index.php?page=article&storyid=126

URL: 

Published: 2014-07-24  

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