2013 Fiscal Year Research-status Report
線溶系インヒビター(PAI-1)欠損症iPS細胞から成熟分化細胞の確立と機能解析
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24591420
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
佐野 秀人 浜松医科大学, 医学部, 助教 (80623842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦野 哲盟 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50193967)
鈴木 優子 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (20345812)
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Keywords | PAI-1 / iPS細胞 / 内皮細胞 |
Research Abstract |
Plasminogen Activator Inhibitor-1欠損患者の血液から単核球CD34陽性細胞を分離し、センダイウイルスを用いてKLF4、SOX2、OCT3/4、c-kitの四因子を遺伝子導入した。フィーダー細胞と共培養し、コロニー形成を確認した後siRNAを用いてセンダイウイルスの影響を取り除いた。さらにクローン化し、iPS細胞を樹立した。このiPS細胞をVEGF存在下、ストローマ細胞であるOP9細胞と共培養させて中胚葉系細胞、血管内皮細胞に分化させた。分化させた細胞を、抗VEGFR2抗体及びマグネットビーズを用いて陽性細胞を分離し純化した。単離した内皮細胞の形態を観察したところ、コントロールiPS細胞から分化させたものと比較し、形状に大きな変化は見られなかったが、コンフルエントになった後の細胞の培養皿からの剥離が早く見られた。細胞接着やインテグリン等の細胞外マトリクスとの関係性が考えられ、検討を行っている。また現在、遺伝子発現の分析等、さらなるin vitro解析を行っている。さらに最近、国内第二例目のPAI-1欠損患者を見出し、この患者血液より同様にしてiPS細胞を樹立し解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
疾患特異的iPS細胞の樹立と、その細胞を用いて成熟細胞(血管内皮細胞、血管平滑筋細胞(確認中))に分化させることができており、そのin vitroにおける解析も順調に行われている。
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Strategy for Future Research Activity |
申請書に記載したとおり、血管内皮細胞の機能解析を行っていくとともに、血管内皮細胞だけでなく他の成熟細胞(脂肪細胞、肝細胞)へ分化させ、その解析を行っていく。また免疫不全マウスを用いたin vivo解析を行っていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最初の二年間をin vitro実験を中心に行う申請を行った。実際にin vitro中心の実験を行い、培養試薬等をできるだけ節約して購入を行ってきた。最終年度において、マウスを用いたin vivo実験を予定しており、動物の購入・維持管理に使用する予定である。 in vivo実験、マウスの購入・維持管理費用。細胞の維持、分化誘導用試薬。発表論文の投稿料。研究結果発表用旅費等
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