2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24591449
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 久方 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (20363369)
|
Keywords | リウマチ学 |
Research Abstract |
昨年度中に観察された、IL-21受容体欠損マウスにおけるコラーゲン誘導性関節炎の疾患抵抗性の機序について解析を行なった。IL-21欠損マウスでは抗II型コラーゲン(CII)特異的IgG抗体産生が著明に低下していたが、CII特異的CD4T細胞のIL-17やIFN-γなどの炎症性サイトカイン産生能は維持されていたことから、関節炎抵抗性の主因は自己抗体産生の障害と考えられた。上記の知見と一致してIgG産生濾胞B細胞の数も著減していたが、これらを誘導する濾胞ヘルパーT細胞の数は低下していないことが分かり、B細胞自体のIL-21シグナルの重要性が示唆された。これを証明する為にIL-21受容体欠損B細胞の移入実験などを施行している。 ヒト関節リウマチ患者検体の解析からは、IL-21産生細胞は末梢血中にはほとんど認めないが、関節内には比較的豊富に存在していることが確認された。しかし、興味深いことにこれらの細胞は、いわゆる濾胞ヘルパーT細胞とは異なる表現型を示していることが分かってきたため、どのような機能を持ち、なぜ関節内に多く存在するのかなど、さらに詳細な検討を行なう。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究遂行の妨げになるような大きなトラブルはなかったが、遺伝子欠損マウスの交配状況、臨床検体の入手状況などにより若干の遅れが生じている。
|
Strategy for Future Research Activity |
基本的に当初計画に沿って研究を遂行する。しかし、本申請課題に密接に関連する論文発表が相次いでいることから、それを考慮した計画への修正は随時必要となると思われる。
|