2014 Fiscal Year Annual Research Report
HRM法と次世代シークエンサーによる早期発症てんかん性脳症の新規病因遺伝子同定
Project/Area Number |
24591500
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
加藤 光広 山形大学, 医学部, 講師 (10292434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 信也 山形大学, 医学部, 医員 (20536958) [Withdrawn]
菊池 貴洋 山形大学, 医学部, その他 (00594300) [Withdrawn]
中村 和幸 山形大学, 医学部, 助教 (20436215)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | てんかん / 大田原症候群 / イオンチャネル / SCN2A / SCN8A / 次世代シーケンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
早期発症てんかん性脳症(EOEE)は、乳幼児期に発症し頻回のてんかん発作に伴い知能障害や運動障害をきたす難治性疾患である。予後良好な家族性特発性てんかんについてはイオンチャネルの変異が同定されていたが、EOEEは孤発例が多く原因解析は進んでいなかった。我々は、ARXが、EOEEの原因遺伝子であることを明らかにし、さらに大田原症候群の原因としてSTXBP1を同定した。本研究では、高感度融解曲線分析(HRM)法による既知遺伝子のハイスループット変異スクリーニングと次世代シークエンサーによる網羅的解析を組み合わせた新規原因遺伝子の同定と効率的な遺伝子診断システムの構築を目的とする。 初年度は、HRM法やSanger法によってARX変異とSTXBP1変異を除外した大田原症候群12例に対し次世代シークエンサーを用いた全エクソームシークエンス(WES)を行い、3例にKCNQ2のミスセンス変異を同定した。昨年度は、EOEE328例の解析(HRM287例、WESのみ6例、HRMとWES35例)を行い、大田原症候群9例、West症候群1例、分類不能5例にSCN2A変異を同定し、SCN2A変異がEOEEを引き起こすことを明らかにした。SCN2Aは電位依存性ナトリウムチャネルNavα1.2を構成し、2004年に1歳発症のEOEE1例と良性家族性新生児乳児痙攣8家系で変異が報告され、主に良性てんかんの原因と考えられていた。本研究によって、SCN2Aは大田原症候群の第四の原因遺伝子であり、良性てんかんとてんかん性脳症の原因が共通することを明らかにした。今年度はSCN8A変異を分類不能のEOEE6例、乳児移動性部分発作1例で同定した。本研究によってHRM法と次世代シーケンサーの組み合わせによって、EOEEの変異スクリーニングが効率的に行われることを明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Early onset epileptic encephalopathy caused by de novo SCN8A mutations.2014
Author(s)
Ohba C, Kato M, Takahashi S, Lerman-Sagie T, Lev D, Terashima H, Kubota M, Kawawaki H, Matsufuji M, Kojima Y, Tateno A, Goldberg-Stern H, Straussberg R, Marom D, Leshinsky-Silver E, Nakashima M, Nishiyama K, Tsurusaki Y, Miyake N, Tanaka F, Matsumoto N, Saitsu H
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Journal Title
Epilepsia
Volume: 55
Pages: 994-1000
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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