2013 Fiscal Year Research-status Report
小児急性脳症において新規に発見したバイオマーカーの機能・神経病理学的探索
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24591528
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
浅野 健 日本医科大学, 医学部, 准教授 (70277490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 一史 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60169290)
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Keywords | VGF / 脳症 / 髄液 / 脳内内分泌物質 |
Research Abstract |
本年度はCQNALLFAEEEDGEAGAEDの配列でポリクロナール抗体を作成し、ラット脳を用いて作成した抗体の染色を検討した。2種類の抗体(542、543)ができた。 1)542は神経細胞の核に特異的に染色された。核内の蛋白、ペプチドに反応している可能性がある。 2)543は視床下部が染色されたが皮質は染色されなかった。辺縁系線維、視交叉近辺の室周囲核、正中隆起、扁桃体、傍室核線維が染色された。Fornix周囲では核周囲が染色された。以上より542は核内物質、543は下垂体に関係した脳内ホルモン(GH-RH, TRHなど)との関連が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
抗体が脳組織に対して反応性を示したことから一定の進展はあった。ただし、作成した抗体のvalidationを行わなければならず、その方法に関して現在検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
抗体のValidationを行う。方法としては1)ラット脳から蛋白を抽出、ウエスタンブロットを行い、反応するバンドの分子量を測定する。2)新しい抗体を用いてヒト髄液から蛋白を抽出、同様にウエスタンブロットを行い、分子量を測定する。3)脳組織と抗体で免疫沈降反応を行い、免疫沈降物質からDNAを抽出、VGFに対するプライマーを用いてPCRを行う。 これらの実験で抗体がVGFペプチドに反応することがわかったならば各種疾患(変性性の王疾患などを中心に)の脳で免疫染色を行う。同時に各種疾患の脳脊髄液でのVGF濃度が測定できる系を確立する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
作成した抗体のvalidation, characterizeが終了していない。Validateができた場合は疾患での発現変化を検討する必要がある。 抗体のvalidationに脳組織、髄液のウエスタンブロットや免疫沈降反応を用いたPCRなどを行う。そのための実験動物、薬品が必要である。Validationができた場合には各種疾患の脳組織の免疫染色を行うため。
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