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2012 Fiscal Year Research-status Report

先天性好中球減少症のG-CSF受容体関連遺伝子異常の臨床的・生物学的意義

Research Project

Project/Area Number 24591539
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

三井 哲夫  山形大学, 医学部, 講師 (30270846)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 早坂 清  山形大学, 医学部, 教授 (20142961)
川上 貴子  山形大学, 医学部, 助教 (90312743)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords先天性好中球減少症 / CSF3R / G-CSF受容体
Research Abstract

自施設及び、研究協力施設から先天性好中球減少症(SCN)と診断された例において、骨髄、末梢血検体を送付いただき、G-CSF受容体(CSF3R)切断型遺伝子異常の出現の有無と、その経時的変化の前方視的解析を引き続きおこなっている。白血病/MDS発症に伴い起こったと報告されている切断型遺伝子異常が同定された例は、未だない。そうした中で、G-CSF投与中の1例に経過中、CSF3受容体膜貫通部直上のヘテロの遺伝子変異を特定した(c.1947C>T:Ala569Val)。この変異は骨髄細胞由来のmRNAからヘテロに同定され、口腔粘膜細胞由来ゲノムDNAからは検出されず、切断型異常と同様に後天的変異と考えられた。この患者さんは臨床経過上、症状には変化ないままで、その後、6か月後の骨髄からこの変異は消失した。このようなゲノム不安定性ともいうべき兆候は白血病化への多段階の変化を考えて行く上で非常に興味深く、この患者さんの今後の継続的な解析を行っている。同様の事例がないかどうか、引き続き他の症例を含めて解析中である。
G-CSF受容体刺激伝達系関連蛋白のSHP2、Gab1、Gab2、Grb2、SOCS3、STAT3、STAT5、NRAS、KRAS2遺伝子配列解析については、できるものから行なってはいるものの、少ない検体量で全部の解析を行うことは困難なままである。また、行なった範囲では、これまでのところ異常所見は得られていない。
SCN症例の原因遺伝子と報告されている他の遺伝子異常についても既存の報告にある遺伝子異常ELANE、GFI1、 HAX1といった遺伝子異常の有無について解析を行っているが、1例において、HAX1のexonにこれまで報告のない遺伝子変異を同定した。現在その変異の生物学的意義を検討している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

G-CSF受容体刺激伝達系関連蛋白のSHP2、Gab1、Gab2、Grb2、SOCS3、STAT3、STAT5、NRAS、KRAS2それぞれの遺伝子はmRNAレベルでも長大なものがあり、量的に必ずしも十分に得る事ができない臨床検体において全ての解析をmRNAを中心に行う事が困難である。
臨床症例のCSF3R遺伝子異常の前方視的定期的検索については、協力施設から必ずしも定期的に全員分の検体を得る事ができていない。

Strategy for Future Research Activity

G-CSF受容体刺激伝達系関連蛋白のSHP2、Gab1、Gab2、Grb2、SOCS3、STAT3、STAT5、NRAS、KRAS2について、それぞれについて、引き続きより少ない検体量行える解析条件を検討すると共に、得られた検体についてはできるだけ解析を行なう。mRNAによる配列決定が、サンプル量により困難であることを加味して、genomeによる解析を併用することとしたい。
SCN症例におけるCSF3R遺伝子異常の前方視的解析は引き続き協力施設から検体を得ると共に、定期的な採取と送付を再度お願いする。また、できれば新たな症例のリクルートを進めたい。
SCN症例の原因遺伝子と報告されている他の遺伝子異常についても既存の報告にある遺伝子異常ELANE、GFI1、 HAX1といった遺伝子異常の有無について解析する。また、症例によってはその臨床経過から、他の症候性の好中球減少症が考えられるので、そうした例では症候に合わせ、WAS、CXCR4、SBDS、G6PC3、AP3B1、SLC37A4、IRAK4といった遺伝子の異常の有無を検索する。
何らかの刺激伝達系関連蛋白遺伝子の異常が同定されれば、当該患者におけるその経時的推移を追うと共に、発現細胞系等を使って、その生物学的意義を検討する。また、最終的には何とかCSF3R切断型異常導入マウスに対して、同異常を導入してin vivo解析に持って行きたい。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

G-CSF受容体刺激伝達系関連蛋白のSHP2、Gab1、Gab2、Grb2、SOCS3、STAT3、STAT5、NRAS、KRAS2についてのプライマー設計とプライマー合成。遺伝子配列決定等の試薬購入、機器の維持。細胞株の購入、培養維持。研究が進めば、実験動物の作成、維持、解析の為の費用として。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Stem cell transplantation for paediatric patients with non-anaplastic peripheral T-cell lymphoma in Japan.2012

    • Author(s)
      R Kobayashi,N Fujita,T Mitsui,F Iwasaki,J Suzumiya,H Kuroda,R Nishimura,Y Sasahara,Y Takeshita,K Kato, H Okumura, H Sakamaki,H Yabe,K Kawa, K Kato and R Suzuki
    • Journal Title

      British Journal of Haematology

      Volume: 159 Pages: 88-93

    • DOI

      doi: 10.1111/bjh.12001

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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