2012 Fiscal Year Research-status Report
アレルギー発症増悪における体内時計遺伝子と環境相互の分子遺伝学的解析と臨床展開
Project/Area Number |
24591545
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
近藤 直実 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50124714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 善一郎 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (90303502)
松井 永子 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (90334929)
木村 豪 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (60422705)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 体内時計遺伝子 / アレルギー発症 / 喘息 / 調節性T細胞 / インターフェロンγ |
Research Abstract |
本研究の目的は、アレルギー発症増悪のアレルギー免疫系遺伝子および体内時計遺伝子と環境の直接的相互関係の遺伝子分子レベルでの解明とその臨床応用である。 平成24年度には以下の成果が得られた。 1. 日内環境における体内時計遺伝子群(主にCLOCK遺伝子)の生体における発現を、PCRを用いて検討した結果、朝方am4:00では発現が低く、am10:00、pm4:00には発現が高くなり、日内変動が示されたと共に、昼間時間帯の発現の重要性が示された。これと並行して調節性T細胞やIgE発現やアレルギー発症にブレーキをかけるIFN-γの産生が朝方よりも昼間に増加した。 2. アレルギー(アトピー)の病因遺伝子群を系統的、大局的に解明し、新規にアレルギーの系統的遺伝子学的分類を試みた。(1)抗原(アレルゲン)認識部位、(2)IgE産生系と抑制系、(3)メディエーター産生系、(4)標的臓器の4つにおける遺伝子変化に整理分類できた。(1)にはHLA、TCRなど、(2)にはIL-12、IFN-γ、IL-4Rなど、(3)にはLTC4Sなど、(4)にはADAM33などが含まれる。上述のIFN-γはアレルギー発症抑制系に位置した。 これらの成績は体内時計遺伝子発現がアレルギー発症(特に制御)に大いに関わっていることを示唆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画のように、 1. 日内環境における体内時計遺伝子群(主にCLOCK遺伝子)の生体における発現を、PCRを用いて検討した結果、朝方am4:00では発現が低く、am10:00、pm4:00には発現が高くなり、日内変動が示されたと共に、昼間時間帯の発現の重要性が示された。これと並行して調節性T細胞やIgE発現やアレルギー発症にブレーキをかけるIFN-γの産生が朝方よりも昼間に増加することが明らかになった。 2. アレルギー(アトピー)の病因遺伝子群を系統的、大局的に解明し、新規にアレルギーの系統的遺伝子学的分類を試みた。上述のIFN-γはアレルギー発症抑制系に位置した。 以上が明らかになり、体内時計遺伝子発現がアレルギー発症(特に制御)に大いに関わっていることが示され、おおよそ計画通りに研究が進められた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の成績をうけて、今後の研究の推進等として、 1. アレルギー系および時計遺伝子の遺伝子・分子に及ぼす環境因子の直接的関与を検討するため、明らかになったアレルギー(アトピー)病因遺伝子の変異と発現と抑制(siRNAなど)について、in vitroで時計遺伝子産物(木村)および環境因子・地球規模的環境因子であるpH、CO2、温度、化学物質、ウイルス分子など種々の条件で刺激し、リンパ球(106/mlの濃度)を培養し、種々のサイトカイン(IFN-γ, IL-4, IL-12, IL-18, IL-10, TGF-β)の産生、当該遺伝子及びレセプター遺伝子の変異と発現の異常を明らかにする。さらに、調節性T細胞(CD4,CD25)をFACSで検索をする。加えてTLR (Toll-like receptor)群遺伝子の解析を進める。 以上を通して体内時計遺伝子産物と環境因子が及ぼすRNA modification、RNA editing、alternative splicingへの直接的関与とアレルギー発現や免疫系へのevidenceを世界に先駆けて明確にする。 2. 解明されたアレルギーの病因遺伝子群と、体内時計遺伝子の環境・地球規模的環境下における構造生物学的解明(構造プロテオミクス)と機能異常との関連を解明し(構造機能相関)、テーラーメイド治療予防法を開発する(近藤)。 明らかになった多病因遺伝子群と時計遺伝子群のコードするタンパクとその機能を分析する。明らかになった病因遺伝子などがコードするタンパクを構造生物学的に解析し、その成果を治療・予防へ応用する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(4 results)