2013 Fiscal Year Research-status Report
NUP98-HOX融合遺伝子と協調する遺伝子変異との白血病発症メカニズムの解析
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24591550
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
竹谷 健 島根大学, 医学部, 講師 (30359880)
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Keywords | 白血病 / NUP98 / HOXA9 / FLT3 / NRAS / WT1 |
Research Abstract |
我々は、11p15転座を有するAMLにおいてNUP98遺伝子が関与して、それらが正常造血に必須の転写因子であるHOX遺伝子と融合することを見出した。また、白血病化に寄与する遺伝子変異の解析を行ってきた結果、NUP98-HOX融合遺伝子を有したAMLに高頻度に認められ る遺伝子異常(FLT3-ITD, NRAS変異、WT1変異)を同定し、予後との関連を明らかにした。本研究では、NUP98-HOX融合遺伝子とこの融合遺伝子を有するAMLに認められた遺伝子異常が協調することで白血病化にどのように影響を及ぼすかを明らかにする。 本年度は、遺伝子を持続的に高発現するIR/MAR配列をもったベクターに組み込んだNUP98-HOXA9融合遺伝子(NH9)、FLT3-ITD変異体(FLT3-ITD)、NRAS遺伝子変異体(NRAS-MT)およびWT1遺伝子変異体(WT1-MT)をそれぞれtransfectしたIL3依存性マウス細胞株32D細胞、およびNH9とFLT3-ITD, NRAS-MT, WT1-MTをそれぞれco-transfectした32D細胞を限界希釈法でモノクローン化することに成功した。その細胞を用いて以下の実験を行った。 IL3を除いた細胞増殖能(MTT assay)では、FLT3-ITD, NH9/NRAS-MT, NH9/WT1-MTが有意に増殖能が高かった。自己複製能を調べるためにコロニー形成能(methl cellulose assay)を検討したところ、NH9/RRAS-MTが他の細胞に比べて優位にコロニー形成数が多かった。細胞死を検討するために、アポトーシス(FACS)で検討したところ、NH9, FLT3-ITD, NRAS-MT, WT1-MT、co-transfectionした細胞はアポトーシスが低下した。細胞分化を調べるために分化能(FACS, morphology)を検討したところ、FLT3-ITD, NRAS-MTおよびco-transfectionした細胞は分化能が低下した。 さらに、NOD-SCIDマウスを用いた移植実験系を確立することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、すべての遺伝子変異体を遺伝子変異体を32D細胞に遺伝子導入し恒常的に高発現する細胞株のin vitroの実験が80%以上終了した。また、in vivoの実験に向けた予備実験も行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
樹立した7つの細胞株を用いて、in vtiroの残りの実験(Autophagy)および再現性実験を行う。 また、これらの細胞株をNOD-SCIDマウスに移植し、急性白血病の進行度を生存率と病理学的に比較する。さらに2次移植を行い、これらの遺伝子異常による白血病の自己複製能および増殖能を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
in vivoの実験に必要な試薬およびマウスを実験の都合上次年度に行うことにしたため。また、ベクターを作成した費用の支払いが次年度に繰り越されたため。 当初の計画通り、実験を行う。
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Research Products
(5 results)