2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24591563
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
栗林 太 川崎医科大学, 医学部, 教授 (60251443)
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Keywords | 慢性肉芽腫症 / 活性酸素 / NADPHオキシダーゼ |
Research Abstract |
細胞休止期には細胞内に存在する蛋白質p47phox, p67phox, p40phoxとRacは、病原微生物等の貪食刺激時に、細胞膜に移行して膜蛋白質であるシトクロームb558と結合することにより、食細胞NADPHオキシダーゼは活性化される。この活性化型NADPHオキシダーゼは活性酸素を生成し殺菌する。慢性肉芽腫症(CGD)は、食細胞NADPHオキシダーゼの遺伝子異常により、細菌及び真菌感染を繰り返す疾患である。本応募課題ではpre-mature stopの除去機構の解明とCGD患者の症状の改善を目的とする。 応募者等はgp91phoxのプロモーター領域の解析を更に進め、エピゲノム調節機構まで明らかにした。即ち、gp91phox遺伝子の転写にはヒストンアセチルトランスフェラーゼであるGCN5が必須であることを明らかにした(Kikuchi H and Kuribayashi F et al., J. Immunol. 2011)。更にGCN5はDNAポリメラーゼηの調節をすること(JBC 287-39842, 2012)やインターフェロン応答(IRF-4)にも関与することを明らかににしてきた(J Leukoc Biol 95-399, 2014 )。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記、研究実績の概要にて報告致しましたが、NADPHオキシダーゼの中心タンパク質であるgp91phoxの発現調節に関する研究は順調に進んでおります。当初は予想していなかった結果ですが、これとは別にBリンパ球におけるPKCθの発現調節に関しても明らかにすることができた(FEBS Lett Accepted for publication on Mar 19, 2014)。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度からは、培養細胞における実験系を作成し、IFNγ刺激によるgp91phoxとそれ以外のオキシダーゼ構成蛋白質の解析を行う。その細胞系におけるGCN5への依存やIFNγによる発現調節の解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度単体の未使用額は65,400円であった。次年度使用額が生じた理由として、遺伝子解析関連試薬が当初の予定額よりも低価格にて購入が可能となったためである。 研究計画に大きな変更はないが、次年度使用額を平成26年度請求額と合わせて、細胞培養関連、及び塩基配列決定のための試薬等の消耗品費用として使用する。
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