2014 Fiscal Year Annual Research Report
PFAPA症候群の発熱発作予防におけるシメチジンの作用機序の解明
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24591564
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
楠原 浩一 産業医科大学, 医学部, 教授 (20243941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 哲司 産業医科大学, 医学部, 助教 (10389447)
佐藤 薫 産業医科大学, 医学部, その他 (70596733)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 周期性発熱 / PFAPA症候群 / 自己炎症疾患 / シメチジン / 治療 / 作用機序 |
Outline of Annual Research Achievements |
単球性白血病由来細胞株THP-1をlipopolysaccharide (LPS)で刺激した場合と比較して、それにシメチジンを加えた場合には、培養上清中のIL-β濃度が低下する系を、PFAPA症候群における炎症反応に対するシメチジンの予防効果のin vitroモデルとして検討を行った。まず、LPS刺激したTHP-1細胞とLPS刺激にシメチジンを加えたTHP-1細胞から、mRNAを抽出し、cDNAマイクロアレイによる発現比較を行った。その結果、LPS+シメチジンで、LPSに対して発現が亢進している遺伝子として、IL-17FとCXCL12が挙がった。逆に、LPS+シメチジンで、LPSに対して発現が低下している遺伝子として、IL-10、epidermal growth factor receptor(EGFR)、regulator of G-protein signaling 1(RGS1)が挙がった。次に、これらの遺伝子について、mRNAを鋳型としてリアルタイムRT-PCR法により発現状況を確認した。IL-17Fについては、全体の発現が極めて低く、比較検討が困難であった。CXCL12については、LPS+シメチジンとLPSの差を確認できなかった。IL-10については、LPS+シメチジンでの発現低下を確認できた。EGFRとRGS1では、LPS+シメチジンとLPSの差を確認できなかった。以上の結果より、単球におけるIL-10の発現低下が、シメチジンによるPFAPA症候群における炎症反応抑制に一定の役割を果たしていることが示唆された。
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