2014 Fiscal Year Research-status Report
胎盤11ベータヒドロキシステロイド脱水素酵素が胎児発育に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
24591596
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
長屋 建 旭川医科大学, 医学部, 講師 (80396382)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 胎児発育 / 11βハイドロキシステロイド脱水素酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、さらに検体数を増やして胎盤HSD11B2発現および尿中(alloTHF+THF) /THE比(以下尿中F/E比)と胎児発育との関係を検討をした。また、性差の有無も検討した。 計150人の新生児を対象に、HSD11B2遺伝子発現(89名)および胎児組織における11βHSD活性の指標として尿中F/E比(83名)と胎児発育との関係をAGAとSGA児の二群で検討した。22名で両者を測定した。 HSD11B2遺伝子発現を測定した89人中30人がSGA児であった。胎盤HSD11B2遺伝子発現はSGA児で有意に低く(p=0.03)、出生体重のSDS(r=0.22, p=0.03)と出生頭囲のSDS(r=0.37, p=0.002)とそれぞ正相関した。男女別の比較(男児40名、女児49名)では、胎盤HSD11B2遺伝子発現は女児にのみSGA児で有意に低く(p=0.01)、男児では有意差を認めなかった(p=0.41)。また、各体格との相関は、女児においては出生体重SDS(r=0.36, p=0.01)、出生時頭囲SDS(r=0.58, p<0.0001)で胎盤HSD11B2遺伝子発現と正相関した。男児ではいずれも相関も認めなかった。 尿中F/E比を測定した83名中SGA児は8名で、尿中F/E比はSGA児で有意に高かった(p=0.0001)。尿中F/E比の中央値で二群に分けて高値(H)群と低値(L)群で比較すると、SGA児は全例H群であった(p=0.005)が、出生時体重SDS(p=0.07)、出生時頭囲SDS( 0.20 ±0.71, p=0.2)、出生時身長SDS(p=0.3)と各体格には有意差を認めなかった。男女別の比較(男児40名、女児43名)では、尿中F/E比は女児にのみSGA児で有意に高く(p=0.02)、男児ではその傾向は認めなかった(p=0.23)。H群とL群で比較では、性差は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
胎盤組織を用いて11βHSD2遺伝子発現と胎児胎盤発育の関係をみることができた。また、尿中コルチゾン/コルチゾール代謝物比が胎盤尿中11βHSD2活性の指標となり得ないが、胎児発育には関係し、さらに性差を認めることを明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度で終了
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