2012 Fiscal Year Research-status Report
発育不全を伴う早産児におけるIGF-Iの役割とrhIGF-I投与に関する検討
Project/Area Number |
24591611
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
東海林 宏道 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30365621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 俊明 順天堂大学, 医学部, 教授 (30260889)
奥村 彰久 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60303624)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 子宮内発育不全 / IGF-1 / 早産児 |
Research Abstract |
臨床研究:当院で出生した在胎32週0日以下の早産児51例(平均在胎週数29.0週、出生体重1,020.4g)を対象とし、出生時、生後2週、4週、6週、8週時に血清IGF-I値を測定。身長、体重、頭囲それぞれについて、出生時の標準偏差と修正40週0日もしくは退院時の標準偏差の変化(ΔSD値)を在胎週数別基準値より算出し、関連について後方視的に検討した。その結果、身長ΔSD値と生後2週、4週の血清IGF-I値との間には有意な正の相関を認めた。また、体重ΔSD値と生後2週、4週、6週、8週の血清IGF-I値との間にも有意な正の相関を認めた。頭囲ΔSD値と各ポイントの血清IGF-I値との間に有意な相関関係は認めなかった。これらの結果から、早産児において、身長、体重のcatch-up growthが良好な児ほど生後早期の血清IGF-I値が高値であることが示された。内因的にIGF-I産生を促す栄養法、もしくは外因的なIGF-I補充が子宮外発育不全を改善させる可能性が示唆された。 動物実験:予備実験として妊娠18日目のSDラットを2匹購入し、吸入麻酔下で左右の子宮動静脈結紮による胎児発育不全モデルの作成を行った。各母体からそれぞれ6匹、3匹の仔ラットが出生したことを確認し、1週間ごとの体重測定等を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験系(子宮内発育不全モデルラット)の確立に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究については対象症例数を増やし、今年度の検討結果の有意性を確かめる。 動物実験について、今後は実験計画書に基づき薬剤の投与や血液の採取、臓器の摘出を行い、遺伝子組み換えヒトIGF-Iが胎児発育不全ラットに及ぼす影響について検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験動物(ラット)の購入、動物実験用麻酔器の購入、データ解析用PCの購入、動物実験用試薬の購入、国内・国外成果発表旅費
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