2012 Fiscal Year Research-status Report
音ストレス増悪接触皮膚炎実験モデルを用いたガス状伝達分子NO,CO,H2Sの解析
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24591630
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
清水 和宏 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (80170968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 文秀 長崎大学, 大学病院, 講師 (10333519)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | Contact hypersensitivity / Auditory stress / Hydrogen sulfide / Nitric oxide / Carbon monoxide |
Research Abstract |
我々が確立した音ストレス増悪contact hypersensivity(CH)マウスモデル(Am J Pathol 176:187-97,2010)を用いてストレスによるアレルギー反応増悪機序におけるガス状分子Nitric oxide(NO), Carbon monoxide(CO), Hydrogen sulfide(H2S)の関与を明らかにする。 研究代表者の清水はIII型アレルギー反応であるアルザス反応の動物モデルにおいてCOを合成するHeme Oxygenase(HO)-1誘導物質の投与によりその炎症反応が軽減、HO-1拮抗阻害物質の投与によりその反応が増悪する事を確認している(Shimizu K et al, Clin Exp Immunol 153:245-57,2008)。また同じモデルを使いH2S徐放剤であるNaHS投与によりアルザス反応の炎症反応が改善する事、その改善がL-selectin ノックアウト(KO)マウスや抗L-selectin 抗体投与により消失する事からL-selectinを介して改善がなされる事を解明した(Shimizu K et al, J Leukoc Biol 93:573-84,2013) 。即ちガス状分子がアレルギー反応に関与している可能性が示唆された。 平成24年度は野生型マウスを用いて通常CHマウスモデル、H2S投与通常CHマウスモデル、音ストレス増悪CHモデル、H2S投与音ストレス増悪CHモデルの4群の作成を行った。現在、耳介の厚さ測定解析、耳介皮膚の組織学的検討、免疫組織学的解析、耳介皮膚におけるInterleukin(IL)-4, IL-6, Tumor necrosis factor(TNF)-α,Interferon(IFN)-γなど各種マーカーの転写レベルにおける検討とガス状分子合成酵素の発現を比較検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他の動物と隔離して音ストレスをかけるための小部屋の確保が難しく、少数のマウス単位での処理になっているために当初の予定よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
脳内におけるNO, CO, H2S合成酵素の検討を行い、野生型マウスでのデータ処理を行い年度内に学会発表する予定である。 次に、NO合成酵素(NOS)KOマウスを用いて音ストレスによる増強CHマウスモデルを示標としてH2S、 COに関する徐放剤、合成酵素刺激剤、拮抗阻害剤投与による変化を耳介皮膚、脳を用いて検討を行う。神経伝達物質としてのガス状分子の検討のために脳内におけるそれぞれの合成酵素であるn-NOS, HO-2, Cystathionine-β-sunthase (CBS)のmRNAレベルにおける検討real-time RT-PCRを用いて行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
PCRプライマー、プローブに200万円、免疫染色キットに60万円使用予定である。
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Research Products
(3 results)