2012 Fiscal Year Research-status Report
遺伝性対側性色素異常症の外用剤による非侵襲的新規治療戦略の開発
Project/Area Number |
24591646
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河野 通浩 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60319324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 真志 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60222551)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 遺伝性対側性色素異常症 / 治療 |
Research Abstract |
遺伝性対側性色素異常症(dyschromatosis synmetrica hereditaria; DSH)は、四肢末端に小色素斑および小脱色素斑が密に混ずる特異な臨床像が特徴である、常染色体優性遺伝の色素異常症である。2003年にDSHの原因遺伝子がRNA編集を行う二重鎖RNA特異的アデノシン脱アミノ酵素(ADAR1)であることが明らかになっているが、未だ病態の解明および根本的な治療法の確立には至っていない。本研究はアデノシン-イノシン(A-I)編集効率を上げるRNA編集補正薬剤を用いたDSHの新規外用療法を開発することを目的とする。具体的には、薬剤スクリーニングにより候補薬剤を同定、モデルマウスの開発、そして、細胞およびモデルマウスを使った効果判定、さらにDSH患者への治験までを本研究内で行う。また、これら研究をもとに更なる病態解明も行う。 培養細胞とレポーター遺伝子を用いた迅速スクリーニング系を用いて、薬剤ライブラリのスクリーニングを行い、「RNA編集の効率を上げる」薬剤、つまり、RNA編集補正剤の候補薬剤を選出する。それと平行して、候補薬剤の効果を確認するためのモデルマウスとしてのADAR1ヒト化マウスを作成する。 昨年度は迅速スクリーニング系の最適化およびスケールダウンをするための予備実験を行った。 また、それらと平行して本疾患患者の遺伝子診断を行い、新規遺伝子変異を明らかにした。今後、学術誌への論文投稿を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
スクリーニング系を最適化、最小化するための予備実験を行った。また、遺伝子改変マウスの検討を行った。現在、いずれも継続中である。
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Strategy for Future Research Activity |
時間がかかっている予備実験をできるだけ早く完了させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本格的に始まる薬剤スクリーニングアッセイに使用するための試薬および細胞培養に用いるための試薬、マウスの飼育、ならびに受託研究などに用いる予定である。
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