2013 Fiscal Year Research-status Report
毛髪を成長・維持させる重要遺伝子のノックダウンマウス作製による網羅的同定
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24591666
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
渋谷 和憲 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (90296723)
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Keywords | miRNA / ノックダウンマウス / 毛髪 |
Research Abstract |
毛髪は毛周期(成長期→退行期→休止期)により、成長・脱毛のサイクル を繰り返す組織である。研究代表者は、これまでに成長 期マウスの背部皮膚と退行期・休止期マウスの背部皮膚を用いてマイクロアレイ解析を行い、成長期に強く発現する2,480個の遺伝子 を同定した。しかしこれらの解析結果は毛周期のある時期に優位あるいは特異的に発現している遺伝子の同定にすぎず、これらの遺伝 子が毛髪の成長・維持という表現型に直接関わる機能を毛包で果たしているかどうかは不明である。そこで本応募研究課題ではmiRNA を発現するノックダウンマウスを作製することによって、マイクロアレイ解析で得られた成長期に優位に発現している遺伝子の発現を 抑制することによって、その遺伝子が毛髪の成長・維持に直接関与するかどうかを評価する系の確立を目指している。まず、毛包組織 で特異的に発現する遺伝子のプローモーター領域を5ヶ所選別し、PCR法によりDNA断片を増幅しクローニングを行った。3ヶ所はクロ ーニングに成功し、その下流にmiRNAを発現させるためのDNA断片をつないで毛包細胞特異的な数種類のmiRNA発現ベクターの構築を行 った。それらを用いて数種のトランスジェニックマウスの作出に成功したが、これらのマウスの毛に関する目立った表現型の変化は見 られなかった。これらのマウスについてmiRNAの発現および標的遺伝子の抑制効果の検討、残り2ヵ所のプローモーター領域のクロー ニング、さらに新しいmiRNA発現ベクターの構築およびトランスジェニックマウスの作出を今後も推し進めていく必要がある。さらに新型の遺伝子発現ベクターの利用も同時に行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
毛包組織で特異的に発現する遺伝子のプローモーター領域のクローニングが、残り2つ残ったままである。最大の理由はこれらのDNA 断片が大腸菌内で不安定で脱落してしまうためと思われる。 現在、大腸菌やベクターを換えてクローニングを試みている。また、トランスジェニックマウスの作出も数種は出来たものの、まだ目的の表現型を示すマウスが得られていないことから、マウスを 作出する速度を上げて目的のマウスを得る努力が必要と思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
毛包組織で特異的に発現する遺伝子のプローモーター領域のクローニングに関しては、残りの大腸菌内で不安定なものについては、大腸菌の種類やベクターを換えたり、培養条件(特に温度)の検討を進めていく予定である。 また、新しい遺伝子発現ベクターを導入し、トランスジェニックマウスの作出速度を上げられるように努める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験動物の飼育代はマウスの飼育数によって価格が不確定なため、年度内での資金不足を避けるため若干余裕を持って残したため。 残額を次年度に繰り越して次年度分と合わせて実験動物の飼育代に充て、実験を遂行する計画である。
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