2012 Fiscal Year Research-status Report
圧縮センシングによるMR高速撮像:実用化のための問題点探索と施策開発
Project/Area Number |
24591747
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
町田 好男 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30507083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 一生 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90375171)
田村 元 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20333817)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | MRI / 圧縮センシング / 高速撮像 / 画質評価 |
Research Abstract |
情報理論の基礎分野で著しい進歩のあった圧縮センシング法は、できるだけ少ない計測数のデータから元データを復元する新しい手法である(Compressed Sensing、以下CSと略記)。本研究は、CS法の技術をMRIの画像生成に取り入れた高速撮像法(以下、CS-MRIと略記)を、実際の臨床応用にむすびつけるための、すなわち実用化のための画質評価法の検討を行うものである。そのために、今年度は、(1) 学会等での技術調査活動、(2) 計算機実験の環境整備、(3) 初期的なCS画像生成の計算機実験、の3つを項目を行った。 (1)の技術調査では、情報基礎の新しい技術とMRI技術の結び付きについて、関連分野の研究者と情報交換をしながら、ポイントとなる点を整理した。この検討結果は、専門学会・研究会での2回の招待講演発表、学会誌での招待講演資料としての解説記事掲載となっている。 この間、(2)の計算機上の実験環境を整備を進め、可能となったものから順次、(3)の初期的な画像生成実験を進めた。ファントムのほか、倫理委員会承認済みの健常ボランティアデータを対象とした画像生成実験も行った。まだ初期検討結果ではあるが、積極的に学会での情報交換を行う方針で進めており、結果の一部は年度明けの4月の学会にて発表した。実験を順に進めながら、本来の目的である実用化のための画質評価の検討の進め方を検討しているところである。来年度以降、いくつかの典型的なモデルを構築して、実質的な画像評価実験を進められる道筋を立てることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概要にも記した3つの項目、(1) 学会等での技術調査活動、(2) 計算機実験の環境整備、(3) 初期的なCS画像生成の計算機実験、は、当初からの計画であり、ほぼ予定通りである。積極的に、関連研究者との情報交換を行ったこともあり、(2)の整備、(3)の画像生成実験も、比較的スムーズに立ち上げることができた。来年度以降の本格的な検討に向けて十分な整備ができた状況とすることができたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
(今後の推進方策) 初年度の簡易化モデルでの画像再構成実験の結果を踏まえて画質指標に関する検討を進める。検討にあたっては、初年度に整備した計算機環境を活用し*)、より詳細な条件での計算機実験を進める。すなわち、3次元データ(空間3次元、空間2次元+他の可変パラメータ、あるいは空間2次元+複数受信チャンネル等)に対する処理を進めていく。具体的な検討内容として例えば、ラベリングを空間+遅れ時間の混合空間と考えてどのようなデータ取得の圧縮法が画像の特性と結び付いているか明らかにする。あるいはまた、CS-MRIの画質評価法として、従来の評価手法がどこまで有効でどのような追加指標が必要なのか明らかにするなど、いくつかの具体例について検討を進めて、画質評価のための指標の提案等に結び付けていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(4 results)