2014 Fiscal Year Annual Research Report
認知心理学的なシミュレーション画像評価法によるモニタ診断の信頼性に関する研究
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24591753
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉村 公美子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教務職員 (90419151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二橋 尚志 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (00426496)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 液晶モニタ / タブレット端末 / 医用画像 / 輝度 / 読影実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,昨年度までの実験の解析を行い,主に研究の統括をした。 本研究では,医療用高精細液晶モニタ(以下,医用モニタ)と,電子カルテなどに用いられる一般的な汎用液晶モニタ(以下,汎用モニタ)及びタブレット端末の性能を物理的な測定(輝度,コントラスト比,解像度,ノイズ特性)および読影実験で比較し,汎用モニタおよびタブレット端末に医用画像を表示することの医学的信頼性について検討した。 物理的な測定の結果では,汎用モニタ及びタブレット端末は医用モニタに匹敵もしくはそれ以上の性能があった。ファントム画像による読影実験と物理的な測定の結果の関連について,輝度が高いとファントム画像も良く見えるという結果だった。臨床画像による読影実験と物理的な測定結果の関連は,読影実験で医用モニタとタブレット端末を比較したところ,医用モニタの方が正診率と輝度が高かった。これらの結果によると,輝度が高い方が画像は良く見えることがいえる。コントラスト比,解像度,ノイズ特性について医用モニタとタブレット端末を比較したところ,タブレット端末の方が高く,読影実験の結果と異なった。このため,医用画像の診断に使用するモニタは,読影実験による性能評価を行うことが重要考えられ,物理的な評価は輝度のみが信頼できるかもしれないと示唆された。 モニタ診断は汎用モニタやタブレット端末で診断をすることは難しいが,これら機器の性能は良いため画像参照の使用ならば問題ないと考えられる。また,医用画像を表示するモニタの医学的な安全性は,臨床画像に用いた実験で評価する必要があり,物理的な手法は輝度がその補助的な役割となるかもしれないと考えられる。
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