2012 Fiscal Year Research-status Report
3テスラMR装置を用いた排泄性膵管撮影法の確立と初期臨床応用
Project/Area Number |
24591754
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 耕次郎 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60378148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長縄 慎二 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50242863)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 画像診断学 |
Research Abstract |
・健常ボランティアの膵臓を3テスラMRIを用いて撮影実験を試行し、排泄性膵管撮影法の撮影プロトコールの最適化と主膵管描出の有無に関して検討を行った。微量な造影剤の主膵管内への漏出を明瞭に描出する為には、造影前の段階で主膵管内の膵液描出を完全に消失させておく必要があり、健常者7名の膵臓を造影剤なしの単純重度T2強調脂肪抑制高分解能3次元FLAIRでインバージョンタイムを1600~1900msecで100msec間隔毎に設定して主膵管の撮影を行った。主膵管の同定は通常のT2強調画像で得られるMRCPと比較して設定した。画像評価では各ボランティア間で主膵管の描出が消失する最適なインバージョンタイムに個人差は少なく、最適なインバージョンタイムを設定することが出来た。また造影後の最適な撮影時間を設定する為には、膵液の濃度性状の日内変動が画像に与える影響も考慮する必要もあり、健常者1名でインバージョンタイムを1600~1900msecに設定して7時間後まで各インバージョンタイムの経時的な撮影を施行した。結果として主膵管描出が消失する最適なインバージョンタイムは一定であり、インバージョンタイムに変動を加える必要性は乏しいことを確認した。 ・健常ボランティア6名の膵臓を、0.2ml/kgのガドリニウムMRI造影剤を静注し、造影剤静注後の重度T2強調脂肪抑制高分解能3次元FLAIRで造影剤注入6時間後までインバージョンタイムを1600~1900msecに設定して経時的な撮影を行った。全ボランティアで主膵管内に排出された造影剤を描出する事が出来、造影剤排泄性の主膵管画像が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・健常ボランティアの膵臓を、造影剤の静注前と造影剤静注後の重度T2強調脂肪抑制高分解能3次元FLAIRで撮影し、排泄性の主膵管画像を得る事が可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
・前年度に得られた画像の評価を行い、最適な撮影時間を検討する。 ・より明瞭な排泄性主膵管撮影を得るため、造影剤量の増量が必要か否かを検討する。 ・呼吸同期法の最適化に関しても検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・造影MRIの撮影実験を行うため、造影剤やMRIの費用が必要となる。 ・得られた画像解析の為のコンピューターソフトが必要となる。 ・学会参加にて最新の情報収集および研究成果の報告を行う。
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