2013 Fiscal Year Research-status Report
膵疾患における膵組織血流量の多元的臨床的評価法の確立
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24591775
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
入江 裕之 佐賀大学, 医学部, 教授 (50284493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 智幸 佐賀大学, 医学部, 講師 (40380448)
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Keywords | 膵組織血流量 |
Research Abstract |
平成25年度は①MRI灌流画像に関して,水流ファントム実験系の妥当性を検証し,撮影プロトコルの最適化を行い,さらに臨床例での検討を開始し、臨床データを蓄積すること,②基盤的プロトコルを用いて少数の臨床例で先行的に試行して、撮影プロトコルを検証し、これを各潅流解析法に反映、最終的な最適化プロトコルを完成させることを目標とした. ASL-MRI非造影灌流画像の撮像プロトコルは完璧ではないものの完成した.健常例においては一応のデータが得られ,その妥当性の評価を行い,概ね妥当と考えられた.少数の臨床例での検討も開始したが,得られたデータは予想と異なるものがあり,その原因について解析中である.造影MRI灌流画像については装置に適した撮像プロトコルの再設定を行い,少数の臨床例での検討を行った.その妥当性について検討中である. 造影CT灌流画像の臨床例でのデータ蓄積に関しては,やはり得られる値にばらつきがみられ,造影方法の見直しを行い,新たな臨床例でのデータ蓄積を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
MRI造影灌流画像に関しては,MRIの機種に応じたプロトコールの改良を行い,一定の成果は得られたが,ASL-MRI非造影灌流画像に関しては,ソフトの改良を必要としたため,大幅に時間を要したが,一応の完成を得た. CT造影灌流画像に関しては,ほぼ予定通りに進んでいたが,データの解析で満足した結果が出なかったため,造影方法でさらなる検討を要した. 24年度終了時点で,計画よりやや遅れていたこともあり,研究計画は全体に遅れているのが実状である.
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Strategy for Future Research Activity |
各灌流解析法の最適化は一応の完成を得たため,今後は臨床データおよび対照データの蓄積と解析が主体となる.対照データの蓄積と解析も同時に行い,比較解析をすることにより,各種膵疾患におけるより詳細な病態の理解や予後予測に寄与する結果を追求する. できる限り多数例での評価を行い,解析結果の評価においては、根拠の乏しい点を補うため、臨床的最尤法を用いて最も確からしい結果の選考とその根拠を考察し、最終的に多元的灌流解析法による膵組織血流量の臨床的評価法の確立を目指す。
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Research Products
(3 results)